“クラウド時代”のミドルウェア製品群を発表 日本オラクル

WebLogicやCoherenceの最新版を日本オラクルが提供開始した。

» 2013年07月31日 14時30分 公開
[伏見学,ITmedia]

 日本オラクルは7月31日、新たなクラウド実行基盤製品群として、アプリケーションサーバ最新版「Oracle WebLogic Server 12.1.2」、インメモリデータグリッド最新版「Oracle Coherence 12.1.2」を発表した。同日から提供開始している。

 WebLogic 12.1.2は、同社のデータベース製品最新版「Oracle Database 12c」に対応。アプリケーションを無停止するための新機能「Application Continuity」や、キャッシュヒット率、可用性を向上する機能「Active GridLink for RAC」、データベースからアプリケーションの稼働状況を管理する機能「Database Resident Connection Pooling」などを実装する。

 また、次世代Web規格「HTML5」の関連技術で、双方向通信を実現する「WebSocket」をサポートすることで、高速かつ効率的な通信が可能になった。これにより、例えば、モバイルを含む多数の端末との通信が必要な高トランザクションアプリケーションの開発を支援する。

日本オラクル 執行役員 Fusion Middleware 事業統括本部長の桐生卓氏 日本オラクル 執行役員 Fusion Middleware 事業統括本部長の桐生卓氏

 Coherence 12.1.2は、データベース側の変更を検知して自動的に反映する新機能「Oracle Coherence GoldenGate HotCashe」によって、あらゆるデータをリアルタイムでアプリケーションに提供できるようになった。加えて、イベント処理機能「Oracle Coherence Live Events」を強化することで、データの前処理、後処理が可能となった。

 価格は、WebLogicが1プロセッサ当たり108万7000円(税抜き)から。Coherenceが同50万円から。

 こうしたミドルウェア製品事業を指揮する執行役員 Fusion Middleware 事業統括本部長の桐生卓氏によると、昨年度は他社製品からの大規模なリプレース案件が急増したほか、ミドルウェア領域のパートナー企業が拡大したことなどで、ビジネスは好調だという。2014年度は「クラウド統合」をキーワードに、オンプレミスシステムと他社SaaS製品の連携サービスを提供するほか、IaaSに最適な基盤製品群を投入していく。桐生氏は「競合他社が企業に提供するアプリケーションサーバのインストールベースをさらにひっくり返していきたい」と意気込んだ。

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