2004年モデルで採用された高画質化回路である「ディーガエンジン」は「ディーガエンジン II」に改良された。バーチャルマルチエンコーダと呼ぶ機能では、エンコード時に仮想エンコーダが複数の条件でエンコードを行い、その結果から最適なエンコード条件を検出して実際にエンコードを行う。詳細なロジックは公開されていないが、結果から条件を設定するという点で、リアルタイムエンコードでは初の試みではないだろうか。
その結果として、LPモードまでD1解像度(720×480ピクセル)を確保できることになった。実際、LPモードとしては情報量が多く、それでいてブロックノイズなどの破綻も感じられない。むしろEPモードとの格差が気になり、ちょっとEPモードは使いたくないな、という印象を受けてしまった。
低ビットレート時の画質改善は、最近のトレンドになりつつるあるが、たとえばパイオニアの「DVR-530H」などは、あまり無理をせずにLPモードより少し高いビットレートまでD1解像度を維持するようになっている。しかしDIGAの場合は、録画モードにマニュアル設定がないため、思い切ってLPモードまでD1解像度化したのだろう。
ダビング機能では、ビデオモードのみながらDVD-RWにも対応し、さらにDVD+Rもサポートした。DVD-RAMが中心という点は変わっていないが、よりメディアを選ばなくなり、間違って書き込めないメディアを買ってきてしまったという悲劇も少なくなるだろう。
なお、DVD+RWは再生のみ正式対応。DVD-RWやDVD+Rは、DVD-R同様、DVDビデオフォーマットで記録すればいいが、DVD+RWメディアに関してはDVD+VRフォーマットに対応する必要があるため、ダビング(録画)機能を省略したものと思われる。
書き込み速度は、DVD-R、DVD+Rが最大8倍、DVD-RWが4倍、DVD-RAMが5倍(いずれもPC表記)。おそらく、採用しているドライブは2004年の後期モデルと同じだろう。
ダビングに要する時間は、DVD-RやDVD-RAMは「DMR-E500H」と大きな変化はない。DVD-Rは、16倍速対応メディアを使ったせいなのか、1分ほどダビングに要する時間が短かったが、8倍速書き込みとしてとくに高速な部類に入るわけではない。また、書き込み品質は、少なくとも国産メディアを利用している限り安心して使えそうだ。
メディア種別 | メーカー | ダビング時間 | ファイナライズ時間 |
---|---|---|---|
DVD-R | マクセル | 0:10:05 | 0:01:45 |
DVD-R | 太陽誘電(That's) | 0:10:01 | 0:01:42 |
DVD+R | リコー | 0:09:11 | 0:01:07 |
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