液晶モニターは従来機種の1.8型から2.5型へと、やや大型化している。ただ、逆に画素数は13万から11.2万へと落ちたためか、やや粗い印象は否めない。
撮影の際には、電源スライドスイッチを「撮影」の位置へ入れ、動画/静止画のモード切替には左側面のスイッチを利用する。
動画の記録品質は4モード用意され、ウルトラファイン/ファイン/ノーマルでは解像度は720×480ピクセル、転送レートがそれぞれ約9Mbps/約6Mbp/約4.5Mbpsとなる。エコノミーのみ解像度が352×240ピクセルで、転送レートは約1.7Mbpsだ。また、ワイド効果を利用すると、撮像エリアを拡大しつつ、画面解像度をフルに生かして16:9映像を撮影可能だ。
ただし、撮影時・再生時とも、本体の液晶モニター上ではワイド表示はされず、縦長に引き伸ばされた状態でしか確認できないのは残念(サムネイル一覧ではちゃんと、上下黒帯つきのワイド画面になっている)。
撮影品質に関しては、テスト機のため詳しく評価はしないが、動画・静止画ともにやや色深度に乏しく、また白飛びも生じやすい印象だ。また、ワイド撮影の際には、画面周辺でボケと明度低下が見受けられた。
しかし、それを差し引いても、20Gバイト、あるいは30Gバイトという大容量記録が可能な新Everioはかなり面白い存在だと思う。SDカードやメモリースティックでも1Gバイトメディアが手頃な価格となりつつあり、また、MPEG-4での記録や再生が一般的な手法となった現在、従来のEverioではデジタルカメラとの差別化が難しい。また、もう1つの競合相手であるテープを利用するビデオカメラでは、一挙に高解像度化したHDV方式が大きな注目を集めている。
この「GZ-MG40」では、そのままDVD化も可能なMPEG-2記録で、ウルトラファインでも約4時間50分、ノーマルなら約9時間30分という長時間撮影が可能な点が最大の売りだ。もちろん、付属バッテリー1本では30分程度の実撮影時間にとどまるが、たとえば、海外旅行などでノートPCなどを持っていかなくても、バッテリーの充電だけで数時間分の映像を撮り貯めできるのは非常に有用だ。
欲を言えば、DVDレコーダーと(AV出力ではなく、USB接続で)直結して、PCレスでのDVD作成を可能にしてほしかったが、日本ビクターではすでにDVDレコーダー分野での積極的な展開を行っていないのでこういった連係は期待薄かもしれない……。
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