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» 2008年10月14日 19時00分 UPDATE

松村太郎のiPhone生活:ナビゲーション:第10回 おでかけ、おまかせ、お気軽アプリ──「30min. おでかけ(関東)」

今回のご紹介は「30min. おでかけ(関東)」。日本発のGPS対応アプリとして登場した「30min. ランチ検索」からヴァージョンアップを果たしたものだ。アプリを送り出すサンゼロミニッツの谷郷元昭・代表取締役社長にも話を聞いた。

[松村太郎,ITmedia]
Photo 30min. おでかけ(関東)の起動画面。立ち上げるとまずGPS測位を行う

 30min.はWeb上でもサービスを提供しているタウン情報サービスだ。タウン情報が含まれるブログ情報から記事をピックアップして、街ごとに口コミを閲覧することができる。このサイトの機能をiPhone 3GiPod touchで利用できるのが「30min. おでかけ(関東)」である。App Storeから無料でダウンロードすることが可能だ。

 このアプリを起動すると、まずGPSで自分が今いる場所を測位する。その情報から、自分がいるエリア周辺の口コミ情報や写真を表示してくれる。気になるお店やスポットを見つけたら、さらに詳しい情報を閲覧でき、行きたい店が見つかれば地図を表示したり、お店に電話をかけることができる。

 このアプリを使うと、自分がいる場所の周りの情報を「見つける」「知る」「実際に行く」といった流れを一挙にかなえてくれるのだ。行かないまでも、ある駅の周辺に何があるのかが分かれば、ちょっと街に詳しくなった感覚を覚えるし、自分が今いる路線の沿線検索も可能なので、リアル「ぶらり途中下車の旅」を楽しんでみてもよさそうだ。

 これまで30min.は、その名のとおり「ランチ検索」に特化し、東京・神奈川・埼玉エリアに対応したアプリだったが、今回のヴァージョンで検索対象は「おでかけ」に、エリアは「関東全域」にそれぞれ拡大している。これらの点について、iPhonista Nightにも参加してくださった、サンゼロミニッツの代表取締役社長、谷郷元昭氏はこう話す。

 「週末のおでかけ計画の事前調べや、おでかけ先でのさまざまな情報の検索にご利用いただくことで、今まで以上に利用機会を増やしていただきたいと思っています。(検索結果として表示するスポットの情報は)GPSで周辺情報を検索できるだけでは利用機会も限られるため、周辺に限らず、巷で話題のショッピングモールやお店の情報を、暇つぶし的に見ていただけるようにしていきたいと考えています。情報量については、巡回するブログ数を増やしていくことで、確保していきたいですね」(谷郷氏)

 このほか、情報量と鮮度についてのさらなる対策も考えているそうだ。30min.のiPhoneアプリは無料で提供されており、「ブログを引用掲載した『検索サイト』というサービス特性上、有料版の提供は考えていません」(谷郷氏)とのことで、今後も無料で提供する方針だという。では30min.のビジネスとしての展開についてはどうだろう。

 「iPhone版のユーザーに、PC版も合わせてお使いいただくことで、PC版の収益拡大につなげていきたいと考えています。PC版の収益源は、エリア連動型の広告掲載と、『ホットペッパー』や『住宅情報ナビ』などの専門サイトへのアフィリエイトです。また、iPhone向けに広告を配信する企業が出てくるのであれば、iPhone版でも広告の配信を検討したいと考えています」(谷郷氏)

 おでかけの目的とエリア、30分という意志判断の時間的な広がりを考えると、かなり面白い広告展開が考えられる。ユーザーは、広告なのに広告という意識を持つことなく情報を消費するかもしれない。そんなプラットフォームとしての未来が感じられるアプリを使って、今日もちょっとぶらぶらしてみようと思う。

PhotoPhotoPhotoPhoto 現在地が特定できると、測位精度とともに周辺のスポット情報や関連するブログがリスト表示される。店舗の情報は詳細表示が用意されているものもあり、電話番号をタップしてすぐに電話することもできる。その店舗に言及しているブログの記事は、詳細画面からも閲覧できる
PhotoPhotoPhotoPhoto 店舗の場所はGoogleマップ上にプロットしてくれるので、初めての場所でも行きやすい。現在地の情報だけでなく、ほかの場所も容易に検索できる。検索対象は路線から駅名を選ぶため、現在地に近い場所ほど探しやすいのがユニークだ。また選択した駅に関連するブログや、駅から注目スポットを検索する機能なども用意されている

プロフィール:松村太郎

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東京、渋谷に生まれ、現在も東京で生活をしているジャーナル・コラムニスト、クリエイティブ・プランナー、DJ(クラブ、MC)。慶應義塾大学SFC研究所上席所員(訪問)。1997年頃より、コンピュータがある生活、ネットワーク、メディアなどを含む情報技術に興味を持つ。これらを研究するため、慶應義塾大学環境情報学部卒業、慶應義塾大学大学院政策・メディア研究科修士課程修了。大学・大学院時代から通じて、小檜山賢二研究室にて、ライフスタイルとパーソナルメディア(ウェブ/モバイル)の関係性について追求している。


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