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WBC効果で売れたもの、「魔球王」に「野球盤」

» 2009年03月27日 12時48分 公開
[ITmedia]

 第2回ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)で優勝した日本。一部報道では連覇による経済効果は550億円などといわれているが、全国のおもちゃ屋さんにも恩恵があったようだ。

photo タカラトミーアーツの「魔球王」。写真の「田中将大の魔球王」は生産を終了しており、現在は「阪神タイガース」「ジャイアンツ」「ソフトバンク」の3バージョンを販売している。価格は500円

 例えば、タカラトミーアーツ(旧ユーメイト)が販売している「魔球王」の売上げがWBC効果で跳ね上がった。魔球王は、ボールの周囲にある8つの穴を使い、誰でも簡単に「シュート」「カーブ」「シンカー」など6種類の変化球を投げられるボール。年間10万個を販売すればヒット商品といわれる玩具業界において、シリーズトータル30万個(2008年6月からの累計)を販売している。

 とくにWBC期間中には、販売数が普段の5〜8倍に急増。「販売店によると、平日はWBCの試合があった日に集中。サラリーマンの帰宅時間である6時以降から売上げが急激に伸び、売り切れるケースもあった」(タカラトミー)という。子どもとキャッチボールするお父さんたちの姿が目に浮かぶ。

photo エポック社の「野球盤エース」は5229円

 一方、室内で野球を楽しむ人たちも増えた。エポック社が製造・販売する野球ゲームの定番「野球盤」は、WBCの開催期間に前月同週比でおよそ2倍の売上げを記録した。現在、野球盤の主力は昨年発売された「野球盤エース」。野球盤といえば、打者のバットの下をくぐり抜ける「消える魔球」が有名だが、野球盤エースにはバットの手前でボールがホップする「新魔球」が搭載されている。なお、3月25日からは「トイザらス」各店に「野球盤特設コーナー」が設けられており、この動きはしばらく続きそうな雰囲気だ。

photo 野球盤の売上げ推移。2月16日からの1週間の販売数を100として指数換算したもの(出展はエポック社)

 なお、エポック社は、侍JAPANが二連覇を決めた3月24日に新製品「野球盤クラシック」を発表したが、絶妙なタイミングや名称とうらはらに、「WBCとは、とくに関係ありません」(同社)。またタカラトミーアーツも6月に「ダルビッシュ有の魔球王」(500円)を発売するが、こちらもWBCとは無関係に北海道日本ハムファイターズバージョンとなっている。

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