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ウッドコーンで“大人のおうちカフェ”、JVC「EX-S3」登場中身もきっちり

» 2013年01月31日 13時04分 公開
[ITmedia]

 JVCケンウッドは1月30日、独自のウッドコーンスピーカーを採用したオーディオシステムの新製品として、エントリーモデルにあたる「EX-S3」を発表した。“カフェスタイル”をコンセプトにしたフラット&ロースタイルのスタイリッシュデザインで、フルデジタルアンプの採用や制振対策など音質面の改善も進めた。2月上旬にオープンプライスで発売する。店頭では4万3000円前後になる見込みだ。

「EX-S3」のナチュラルウッド(左)。カラーバリエーションは4種。左上からベージュ、ナチュラルウッド、ブラウン、ブラック(右)

 2010年に発売した「EX-S1」の後継機。天版にiPodドック、前面にCDドライブとUSB端子を備えたオールインワンコンポで、カラーバリエーションやデザイン性といったコンセプトは従来機から継承した。基本カラーのブラックとナチュラルウッドに加え、新たに“カフェの世界観”をイメージしたというブラウンとベージュをラインアップ。iPodドックを本体に納めて上面をフラットとし、高さを12センチに抑えたことでインテリア性を高めている。

ブラック(左)。iPodドックを内蔵して上面がフラットになった。スピーカーグリルの色も異なる(右)

 最大の特長となるウッドコーンユニットは、薄く切った木材を成形し、スピーカーの振動板に使うJVC独自の技術だ。振動板の理想に近い音響特性を持つ木材を使うため、約5年の歳月をかけて開発した(いったん開発を中止していたので実はもっと長い)。プレス成形時の“割れ”に悩まされたが、木材を日本酒に浸すことで解決したというエピソードは有名だ。

 EX-S3では、「木製楽器のように、澄んだ自然の響きを持つウッドコーンユニット」(同社)を8.5センチ径という小口径フルレンジスピーカーに採用。ユニット背面には、新たにウッドブロックを装着することで余分な振動を低減した。またエンクロージャーの内部に補強桟や補強板を配置して剛性を向上させるなど、上位モデルで培ったノウハウを投入している。内部配線には18番線OFCワイヤーを採用した。

スピーカー内部

 レシーバー部には、徹底した振動対策を施した。ボトムや内部シャーシ部には異なる種類の金属を組み合わせて共振を軽減。インシュレーターを固定するネジやワッシャーには銅メッキを施した。シャーシ内各所に何も固定しない“捨てネジ”を設けたのもすべて振動対策だ。

レシーバー部の進化。アンプはフルデジタル化した

 先代EX-S1との大きな違いは、新たにフルデジタルのアンプシステムを採用したこと。iPod/iPhoneドックからデジタル伝送で接続し、入力から出力までのフルデジタル構成となった。「大きなメリットは、ノイズに強くなったこと。デジタルコンテンツの音質劣化を最小限にとどめ、CDやiPod、USBメモリーに収録した楽曲をクリアに楽しめる」(同社)。アンプ出力はEX-S1の20ワットから30ワットに強化している(チャンネルあたり)。

 このほか、iPodドックがデジタル接続になったこと、USB端子に接続したUSBメモリーなどにCD、内蔵FM/AMチューナー、アナログ外部入力を録音できるようになった点も新しい。一方の再生可能なフォーマットは、MP3、WMA(CD/USBメモリ)、そしてWAV(CDのみ)となっている。

 サイズと重量は、センターユニットが214(幅)×120(高さ)×262(奥行き)ミリ、2.2キログラム。スピーカーは、143(幅)×120(高さ)×251.5(奥行き)ミリ、重量2キロ(1本あたり)。リモコン、FM簡易アンテナ、AMループアンテナなどが付属する。

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