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ソニーが4K/HDビデオフォーマット「XAVC」を拡張、民生機用の「XAVC S」も追加

» 2013年04月08日 14時01分 公開
[ITmedia]

 ソニーは4月7日、業務用の「CineAlta 4Kカメラ」などに採用している4K/HDビデオフォーマット「XAVC」を拡張すると発表した。さらに民生機用向けにMP4ファイル形式を採用した「XAVC S」を用意する。米ラスベガスで開催される国際放送機器展「NAB Show 2013」の前日会見で発表した。


 XAVCでは、まず現在の「XAVC Intraフレーム方式」に加え、圧縮率を高めた「Long GOP方式」(4K 4:2:0およびHD 4:2:2)を用意する。Long GOP方式は、1枚のフレーム内で圧縮が完結しているIフレーム(Intraフレーム)をもとに、前後の映像(Pフレーム、Bフレーム)を、Iフレームや別のPフレームとの差分データからの計算により再現する方式。Iフレームから次のIフレームまでにあるフレームを1組として“GOP”(Group of Pictures)と呼ぶが、GOPを長くして圧縮率を高める仕組みだ。

 一方、民生用のXAVC Sは、扱いやすさを重視してMP4ファイル形式を採用する。圧縮方式はMPEG-4 AVC/H.264で、解像度は4K(3840 x 2160ピクセル)までサポート。オーディオフォーマットはリニアPCMもしくはAACとなる。

 ソニーはXAVCをオープンな技術フォーマットとし、4Kコンテンツの普及拡大に向けて映像制作メーカーなどにライセンスプログラムを提供してきた。すでにライセンス契約をした企業を含めて31社がフォーマットのサポートを表明。また60社を超える企業と導入に向けた交渉を行っているという。

XDCAMショルダーカムコーダー「PMW-400」(左)とオールインワン型の映像制作機器“Anycast Touch”(右)

 このほかNAB Showでは、「Beyond Definition」をテーマに、最大56型4K有機ELモニター(技術展示)や、新製品のXDCAMショルダーカムコーダー「PMW-400」、オールインワン型の映像制作機器“Anycast Touch”(エニーキャストタッチ)「AWS-750」など、さまざまな映像制作ソリューションを展示するという。

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