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クラレの新素材で吸音&調音、1枚2役の「静御殿」リバーシブル、しかも着せ替え対応

» 2013年05月13日 21時37分 公開
[ITmedia]

 クラレの100%子会社であるクラレクラフレックスは5月13日、クラレが開発した新素材「フレクスター」を使った吸音&調音パネル「静御殿」(しずかごてん)を発表した。オーディオルームをはじめ、教育機関の音楽室、オフィスの会議室といった用途に向けて5月14日に発売する。価格は1枚5万7750円。

「静御殿」(しずかごてん)の使用例

 フレクスターは、高い吸音性能が特長の高機能不織布だ。「静御殿」では、このフレクスターの特長と軽さに着目し、ハニカム構造材をサンドイッチしたパネルを開発した。

 ハニカム構造材の空気層により、従来の吸音材単体では難しかった低波長域の吸音が可能。またハニカム構造材の両側に配置したフレクスターのうち、片面は一部に反射部分を設けることで、低波長域から高波長域を平均的に吸音できる仕組みになっている。この面を表にすることで、とくに音楽鑑賞に適した環境になるという。また、もう一方の面は全面吸音とし、表と裏で「吸音」「調音」を使い分けることを可能にした。


調音面を使えば、音楽や効果音に重なったセリフが聞き取りやすくなるという

 製品は組み立て式。ユーザーは使用面(吸音、調音)を選び、その上に布をかける。フレームを装着し、張り具合を確認したら、背板を取り付けて完成だ。背板のネジは、10円玉などで締めればいい。完成時のサイズは、600(幅)×900(長さ)×45(厚さ)ミリ。なお、布はインテリアや季節に合わせて、好みのものを利用できるという。

構造

 同社では、「既存の吸音/調音材は大きくて思いものが多く、設置場所の位置調整が簡単ではなかった。加えてデザインの選択肢が少なく、既存のインテリアに合わないといった使いにくさがあった」と指摘。軽量かつパネルの移動も楽な「静御殿」を訴求する。

 なおクラレクラフレックスでは、5月15日から17日に東京ビッグサイトで開催される「第4回教育ITソリューションEXPO2013」に「静御殿」を出展する予定だ。

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