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DACやアンプのいらないハイレゾ再生! クラリオンの新提案は“フルデジタル”のヘッドフォンとスピーカーCEATEC JAPAN 2013

» 2013年10月01日 21時21分 公開
[ITmedia]

 クラリオンは、「CEATEC JAPAN 2013」の同社ブースで、アクティブ型のヘッドフォンとスピーカーを参考展示している。昨年のCEATECで注目を集めたフルデジタル方式スピーカー「01DRIVEシリーズ」の技術を応用した“新提案”だ。

フルデジタル方式のアクティブ型ヘッドフォンとスピーカー

 どちらもインタフェースはUSBで、96kHz/24bitまでのハイレゾ音源再生まで対応する。一般的なハイレゾ再生と違い、DACやアンプは必要ない。フルデジタル方式は、デジタル音源をアナログ信号に変換することなく、直接スピーカーの駆動力に変えるためだ。

フルデジタル方式の概要

 もちろん伝送路もフルデジタルで信号ロスが発生せず、駆動にはハイオーバーサンプリングを伴うため、CDなどの音源(44.1kHz)も96kHzに拡張して再生できる。「フルデジタル方式は、もともと情報量を多くできる再生方法。ようやく音源が追いついてきたともいえる」(同社)。

 ヘッドフォンは密閉型で、低ひずみとレスポンスを重視してマルチ駆動型の平板ユニットを採用し、「パワフルな低域と解像感の高い高域」再生を可能にしたという。またフルデジタル方式は省電力も特長のひとつだ。「ヘッドフォンの場合、専用の駆動回路はICが1つだけ。消費電力も少なく、スマートフォンからの電源供給で十分な再生時間を確保できる」(同社)という。

ウーファーはキャビネット前面にあるフレーム部からデジタル音声信号を入力する

 一方のアクティブスピーカーは、ウーファーとツィーターの2Way構成で、「独自のマルチボイスウーファーユニットと合わせ、小口径ながらスケール感あふれるサウンドを実現した」。ウーファーはキャビネット前面にあるフレーム部からデジタル音声信号を入力するというユニークな手法を採用しているが、これは効率とデザインの両方を重視したため。従来のスピーカーとはかなり違うことを見た目からアピールしている。

 現在のところ、価格や市場投入時期は未定だ。自社ブランドで販売するか、他社へのOEM供給を含むB to Bモデルにするかも含めて検討中だという。同社では、「これまでの車載用スピーカーなどとは販路が異なる。オーディオ店などに置くことを想定すると、他メーカーとのコラボレーションもあり得る」と話していた。

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