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“音”を突き詰めたハイブリッド型イヤフォン、マクセル「MXH-DBA900」mマーク入り

» 2013年10月09日 18時34分 公開
[ITmedia]

 日立マクセルは10月9日、同社製カナル型イヤフォンの新しいフラグシップモデルとなる「MXH-DBA900」を発表した。昨年12月に発売した「MXH-DBA700/DD600」に続くハイブリッド型で、さらに「今回はWハイブリッドがポイント」(同社商品企画部長の小林是人氏)という。10月25日に発売予定で、価格はオープン。店頭では2万円前後になる見込みだ。

マクセルの「MXH-DBA900」。カラーはブラックのみ(左)。同社商品企画部長の小林是人氏(右)

 Wハイブリッドとは、ドライバーとハウジングの両方に複数の要素を持たせたということ。ドライバーでは高音を担当するバランスド・アーマチュア型と中低音用のダイナミック型を組み合わせ、ハウジングでは高剛性アルミニウムとABSを使用した。

 ハウジングは「MXH-DBA700/DD600」より一回り小さく、形状も複雑になった。同社が「マクセルの音を追求した製品」にだけ与えるシンボルマーク「mマーク」も小さくなっているが、これもすべて「音を突き詰めた結果」だという。

「MXH-DBA700/DD600」より一回り小さい。装着時の安定性は確実に向上している(左)。上から見たところ。形状が複雑になった(右)

 ハウジング内では、高周波の再生能力の高いBA型をポートに近い部分にストレートに配置することで音圧を高め、より解像度の高い繊細な高音をダイレクトに伝える。一方の8ミリ径ダイナミック型ドライバーは、後方に斜めに配置して直進性の高い高音を減衰させ、中低音のみを生かす。基本的な配置は「MXH-DBA700」に近いが、デザインより“音”優先で配置やハウジング形状を最適化している。

ドライバーの配置(左)。周波数特性を見ると、両ドライバーの再生周波数がフラットにつながっていることが分かる(右)。再生周波数帯域は10〜2万5000Hz、感度は100dBで、インピーダンスは16オーム

 また、ハウジングの素材にアルミとABS樹脂を採用したのも、アルミだけでは抑えられない振動をABS樹脂が吸収するため。製品企画を担当した同社コンシューマ事業部の河原健介部長代理は、「2つのドライバーのつなぎ目を感じさせない心地よい音。納得できる音が実現できた」と胸を張った。

製品コンセプトを紹介する河原氏(左、中)。パッケージ(右)

 ケーブルは約1.2メートルのY型で、からみにくいフラットコードを採用している。フラットコードも取り回しを検討した結果、従来機より幅を1ミリ細くした約3ミリ幅となった。このほか、コードキーパーと銀イオンを配合した抗菌イヤーピース(SS/M/L)が付属する。

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