日立アプライアンスは5月20日、縦型洗濯乾燥機と全自動洗濯機「ビートウォッシュ」の新モデル計8機種を発表した。価格はオープンで、詳細は末尾の表を参照。発売は6月20日。
全機種で毎分約1000回の高速回転と循環流量約50リットルの水で衣類の洗剤を絞り出す「ナイアガラすすぎ」を搭載した。節水循環ポンプ(最上位機以外はかきあげ式の節水循環水量)を備える。
ナイアガラすすぎの効果を試すデモでは、従来の毎分800回転のすすぎの後、さらにナイアガラすすぎを使用。その結果、1.5リットル弱の水が排水ホースから脱水された。洗剤に含まれる蛍光剤に反応して青く光るブラックライトを当てると、ナイアガラすすぎの水はミネラルウォーターの水とほぼ同じ透明度を保っていた。
担当者によると、洗濯槽の内側にへばりつきながら高速回転するため、衣類が傷む心配もないという。
毎分約50リットルの水で頑固な汚れを落とす「ナイアガラビート洗浄」、きれいな水道水で洗濯槽裏側などに付着する汚れを洗い流して黒カビを抑える「自動おそうじ」も継承した。
使いやすさにも配慮し、フタは強化ガラス素材(全自動洗濯機は強化処理ガラス)を使用。傷付きにくく掃除しやすい「ガラストップデザイン」を採用した。投入口まわりの段差が少なく、軽い力で開けるのが特徴だ。閉めるときは「アシスト機構」により、ゆっくり閉まる。
「プレミアムモデル」と称される最上位機の「BW-D11XWV」は投入口の幅が約430ミリと広く、外寸の幅と奥行きはそのままに洗濯容量を11キロに増加した。これはシングル毛布2枚をまとめて洗浄できる容量で、洗濯槽内の部品の薄型化や槽上部の最適化設計により実現している。衣類の絡みをほぐして取り出しやすくする「ほぐし脱水」を備えるほか、手入れが簡単になった「ワイド糸くずフィルター」も搭載した。BW-D11XWVのサイズは650(幅)×1040(高さ)×645(奥行き)ミリ、重量は約65キロ。
縦型洗濯乾燥機は、温めたミストを高速で衣類に吹き付け、温めた洗剤液を循環させて洗うことで黄ばみの除去(120分)・予防(60分)ができるという「[温水]ナイアガラ ビート洗浄」を搭載。衣類の温度を約30〜40度に保ち、酵素パワーを活性化させているという。
日立アプライアンスは2006年より「高付加価値」と「エコ」をテーマにした商品戦略を掲げており、日立アプライアンス 取締役 家電・環境機器事業部長 松田美智也氏は「引き続きその路線で展開していく」と語った。日立は独自にグループインタビュー、モニター試験、家庭訪問などでユーザー調査を実施している。その中で「洗濯容量」と「すすぎ」に対するユーザーニーズが見えてきたため、今回の「大容量化」と「ナイアガラすすぎ」の実装に至った。エコに関しては、水硬度、水温、洗剤、布質、布量、すすぎ具合、脱水具合をセンシングする「[eco]水センサー」システムにより、引き続き節電と節水に努めている。
日立アプライアンス 商品計画本部 ユーティリティ商品企画部 玉川博康部長代理は、「まとめ洗いは家族世帯だけでなく、平日忙しくて時間が取れない単身世帯でも需要がある。さらに、シーツ、カーテン、毛布などサイズの大きいものを洗濯する人も少なくない。すすぎに不満を感じている人は65%にも上り、臭い、洗剤の残り泡、肌トラブルなどの問題が起きている」と説明する。
同社は例年では秋にドラム式洗濯乾燥機の新モデルを発表しており、2015年秋にも「すすぎ」や「大容量」をテーマにした新製品が出てくるかもしれない。
種類 | 品名 | 洗濯容量 | 乾燥容量 | 店頭想定価格(税別) | 発売日 | 色 |
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縦型洗濯機 | BW-D11XWV | 11キロ | 6キロ | 24万円前後 | 6月20日 | シャンパン、シルバー |
BW-D10WV(スリムタイプ) | 10キロ | 5.5キロ | 21万円前後 | シャンパン、シルバー | ||
BW-D9WV(スリムタイプ) | 9キロ | 5キロ | 19万円前後 | シャンパン、シルバー | ||
BW-D8WV(スリムタイプ) | 8キロ | 4.5キロ | 18万円前後 | |||
全自動洗濯機 | BW-10WV | 10キロ | − | 14万円前後 | シャンパン | |
BW-9WV | 9キロ | − | 13万円前後 | シルバー | ||
BW-8WV | 8キロ | − | 12万円前後 | ブルー、ピンク | ||
BW-7WV | 7キロ | − | 11万円前後 | |||
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