パナソニックは4月7日、4K対応液晶テレビの新製品として「DX850」シリーズ2機種を発表した。同時に発表された直下型バックライトのフラグシップモデル「DX950」シリーズとともに「4Kジャパンプレミアムモデル」(同社)をうたう上位ライン。同社としては久しぶりのサイドスピーカーを搭載した“音質強化モデル”だ。
型番 | TH-60DX850 | TH-55DX850 | TH-49DX850 |
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サイズ | 60V型 | 55V型 | 49V型 |
パネル解像度 | 4K(3840×2160ピクセル) | ||
チューナー | 地上/BS/CS110度デジタル×3 | ||
HDMI入力 | 4 | ||
実売想定価格 | 46万円前後 | 40万円前後 | 35万円前後 |
発売時期 | 5月20日 | ||
注目のスピーカーは、中央にツイーターを置き、その上下に2つのミッドレンジを配置した“仮想同軸配置”だ。指向性の高い高音域が中央から出ることと合わせ、あたかもテレビ画面から音が出ているように聞こえる。またスピーカーを前から見るとスリムだが、実は背面に向けて大容量のスピーカーキャビネットを備えており、背面のウーファーと2つのパッシブラジエーター(L/R各2)を音導管で前方につなぐ構造になっている。「省スペース性に配慮しながら、片側で約4000ccのウーファーボックスを持っている。これにより、ひずみのない迫力の重低音が楽しめる」という。
同社のオーディオブランド「テクニクス」の音響技術も取り込んだ。アンプはテクニクスブランドの復活第1弾製品のために開発されたフルデジタルアンプ「JENO(ジェノ) Digital Engine」を採用し、総合100Wの出力を確保した。さらに放送番組やネット動画の音声も96kHz/32bitにアップコンバートする「ハイレゾリマスタ−」も搭載した。DIGAのHDDに保存しているハイレゾ音源やBlu-ray Discのハイレゾ音声をHDMI経由で再生することもできる。
画面サイズは、49V型、55V型、60V型。スピーカーのスリム化により、60V型で1447mm、55V型で1338mm、49V型では1200mmと横幅を抑えることに成功した。「他社のサイドスピーカーモデルは、幅1500mmを超える55V型以上が中心。49V型を加えることで4K高付加価値モデルの市場拡大を図りたい」(同社)。またプラズマテレビからの買い替え需要にも適しているという。例えば2008年製の同社製プラズマテレビ「PZ800シリーズ」(50V型)から「TH-55DX850」へ買い替えた場合、横幅に70mmプラスするだけで画面は5インチも大きくなる。逆に画面サイズが近い49V型にした場合は、横幅が67mmのマイナスと省スペースにもつながる。
一方、画質面では、LEDバックライトに新しい赤色蛍光体を使用して色域を拡大したほか、エリア制御可能なLEDバックライトの採用、映り込みを低減するアンチグレア層の前に外光反射を防止する低反射層を配置した新パネルの採用などにより、明るい部屋でもコントラストの高い映像を視聴できるという。HDR信号入力にも対応する。
デジタルチューナーは3基を搭載。別売のUSB外付けHDDを接続すれば、番組を視聴しながら2番組の同時録画が可能だ。専用アプリ「Panasonic Media Access」を使えばスマートフォンなどから録画番組のリモート視聴が行える。
プラットフォームはFirefox OS。利用頻度の高いアプリや接続機器、Webサイトなどを登録しておくと、簡単に呼び出せる「かんたんホーム」で操作性を向上。マイクを搭載したリモコンを使えば、音声操作で目的の番組やコンテンツを素早く探すことができる。また、「NETFLIX」や「dTV」などネット動画配信サービスにも幅広く対応している。
HDMI入力は4系統で、うち1系統がARC対応。ほかにD4端子やコンポジットビデオ入力、光デジタル音声出力などを備えている。
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