ATTTアワード発表――タクシー配車アプリ、しゃべってコンシェル、INFOBAR A02などが受賞:Mobile IT Asia(2/2 ページ)
自動車に通信技術を融合させた革新的なサービスを選ぶ「ATTTアワード」の受賞者が決定。今回は7つの部門と、最優秀賞、特別賞が設けられ、計14のサービスや製品が選ばれた。選考理由と担当者のコメントを紹介する。
コンテンツアプリ部門
・優秀賞 au損害保険「スマホ・タブレットから簡単に入れる自転車保険」
スマートフォンから簡単に加入できるだけでなく、料金も安価でとても利用しやすい。自転車交通の発達に大きく寄与すると考えて、優秀賞に選んだ。
「我々は損害保険会社としては新参者。モバイル端末で買うコンテンツのような、安価な保険を目指してきた。これからも、モバイルとモビリティを融合させながら、安心安全なライフスタイルを提案していきたい」(au損保担当者)
・マツダ「CARPICTURE FOR DRIVERS」
クルマを美しく撮るためのフレーミングガイド、流し撮り加工を際立たせるタイヤ専門マスク、プライバシーに配慮したナンバープレート加工など、車メーカーならではの着眼点が随所に散りばめられている。同社のスピリット「走る喜び」を、ユーザーに強く印象づけた画期的なアプリであると考える。
「オーナー様と愛車のつながりを、より密度の高いものにしてほしいという想いでアプリを開発した。必要以上にこだわったカメラ機能と、楽しんでいただけるエフェクトを作ってきた。今後も、オーナー様と車を結ぶ新しいサービスを考えていきたい」(マツダ担当者)
プロダクト&ハードウェア部門
・優秀賞 KDDI「INFOBAR A02」
これまでのAndroidスマートフォンは、デザインやユーザー体験においてiPhoneの後追いだった。しかし独自のデザインとUIを持つ「INFOBAR A02」は、これまでのスマートフォンにはない世界観を構築した。その点を高く評価した。
「日本のスマートフォンは海外勢に押され気味だが、INFOBARはケータイのころから10年以上作っているもの。日本人がスマートフォンを考えると、こんなに面白い物ができるんだそ、という気持ちで作った」(KDDI担当者)
・優秀賞 クラリオン「01DRIVE」
「01DRIVE」は、オーディオの伝送方式をスピーカーまで「完全デジタル化」することで、劇的な省エネ化と大幅な重量軽減を実現する技術。オーディオ品質を低下させることも、極端な設計変更も強いることなく、アイドリングストップ・EV化に向いたシステムとなる点を評価した。
「01DRIVEは、非常にエコで低消費電力なフルデジタルスピーカーシステム。アナログシステムと比較して8分の1くらいの低消費電力でスピーカーが駆動する。音もいいけど、時代に即したエコの部分も特徴的なスピーカーだ」(クラリオン担当者)
防災ソリューション部門
・優秀賞 グーグル「Google Crisis Response」
大規模災害時に被災者の避難や救命をする上で、欠かせない存在となったのがグーグル社の地図情報サービスであり、東日本大震災のときも、衛星写真や航空写真の地図が救命活動に寄与した。携帯電話会社の通話可能地域やホンダ社ら提供の通行実績地図や避難所地図と、Google マップの連携も行われた。企業ごとでバラバラに提供されかねないライフライン情報を、他社との協力体制で有益な情報に昇華した点も大きく評価したい。
・優秀賞 Twitter Japan「ライフラインアカウント検索」
テクノロジーに慣れていない人でも、Twitterで郵便番号を入れるだけで、災害時に人々の安全に関わる重要な情報を得られる「ライフアカウント検索」。我々にとって辛い思い出でもある東日本大震災を、世界の希望へとつなげるサービスであり、これから世界でも活用されることを期待したい。
「Twitterでは、公共的な役割を果たす機能にもかなり力を入れている。ライフラインアカウント検索は、日本で発案して開発したサービスで、現在は本社と共同で開発を進めている。今後も人々の役に立てる機能をどんどん開発していきたいと思う」(Twitter Japan担当者)
特別賞(イノベート チャレンジ賞)
・トヨタ自動車「Smart INSECT(スマート・インセクト)」
製品化はされていないが、モーションセンサーと音声認識を搭載するなど、ヒトとクルマをつなぎ、自動車業界だけでなく、通信業界においてもインパクトを与えうる革新的なサービスとして選出した。
「トヨタ自動車は2002年からG-BOOKを提供し、車を単なる移動体としてではなく、お客様と車をつなげるサービスとして、いろいろな取り組みをしてきた。次世代のサービスを考えたときに、車と対話できて、車の行動履歴やお客様の嗜好をデーターベースに持ち、その方に合ったサービスを提供できればと思い、コンセプトカーを開発した」
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