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Samsung、有罪認めてDRAM価格操作問題を終了

» 2005年12月01日 16時25分 公開
[IDG Japan]
IDG

 韓国のSamsung Electronicsと子会社のSamsung Semiconductorは11月30日、正式に裁判所で有罪答弁を行い、3億ドルの罰金支払いに同意することで、米司法省によるDRAM価格操作に関する調査の決着を付けた。

 「司法取引の条件と両社の状況という点で、10月の発表以来変化はない。司法取引は、Samsungに対する司法省のDRAM調査の最終的な解決策だ」とSamsung Semiconductorのマーケティングコミュニケーション担当ディレクター、クリス・グッドハート氏は用意された声明文で述べている。

 3億ドルの罰金は、米国の刑事独禁法訴訟では史上2番目の金額であり、1999年以来では最高だと司法省は述べている。またSamsungは、和解のために1億ドルしか取り置いていなかったため、第3四半期の純利益は予想よりも低くなったと10月に報告した。

 Samsungが罰金支払いに同意したことにより、複数の国家の企業や幹部を巻き込んだ司法省のDRAM価格操作に対する調査では、これまでに合計で6億4600万ドルの罰金が科されたことになる。4月にはHynix Semiconductorが有罪を認め、1億8500万ドルの罰金を科された。2004年10月にはInfieon Technologiesが有罪を認め、1億6000万ドルの罰金支払いを言い渡された。この件ではMicron Technology、Infieonなど大手DRAMメーカーの幹部数人が、懲役や罰金刑を言い渡されている。

 司法省はこれらDRAMメーカーが共謀してメモリチップの価格を操作し、DellやHewlett-Packard(HP)などのコンピュータメーカー、プリンタメーカーを含む顧客に損害を与えたと主張している。同省の調査は、この10年でIT業界が最悪の不況を迎えてから1年後の2002年に始まった。

 コンピュータメーカーと司法省は、ほとんどのDRAMメーカーが問題の時期(2001年)に多額の損失を出し、同年はほとんどDRAM価格がコスト割れかそれに近い価格だったにもかかわらず、高いDRAMの価格がビジネスに損害を与えたと主張している。

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