金子被告=2004年9月
P2Pファイル交換ソフト「Winny」を開発し、著作権法違反(公衆送信権の侵害)ほう助の罪に問われていた金子勇被告の判決公判が12月13日、京都地裁であった。氷室真裁判長は罰金150万円(求刑・懲役1年)の有罪判決を言い渡した。
金子被告は、Winny開発は純粋な技術的見地から行ったもので、著作権侵害を増長させる意図はなかった、と無罪を主張。検察側は、金子被告が著作権侵害を助長する目的でWinnyを開発したと主張していた。
判決公判は午前10時開廷。小雨が降りしきる中、約60席の一般傍聴券を求めて200人以上の傍聴希望者が朝早くから列を作った。
京都地裁
傍聴券を求めて多数の人が集まった
地裁近くの会見場には「不当判決」の文字が
- Winny開発者は有罪か あす判決
純粋な技術の探求か、著作権侵害の助長行為か――著作権法違犯ほう助の罪に問われているWinny開発者の判決が、あす言い渡される。
- 金子被告が会見「有罪なら日本にとって迷惑」
Winny開発者の金子勇被告が初公判終了後に会見し、「Winny開発は日本のためにやった」と改めて主張した。
- Winny事件初公判、開発者は無罪を主張
Winny開発者の初公判で、開発者は「無罪を勝ち取るまで戦う」と宣言。冒頭から検察側と弁護側が激しい論戦を繰り広げる展開となった。
- 「Windowsもほう助になりかねない」──検察側と弁護側が全面対決
「Winnyは著作権法違反行為を増長させることを意図し、確信犯的」「可能性の認識だけでほう助になるなら、コピー機や自動車は?」。争点は“Winny開発者が違法行為を容易にする認識があったか”、“だとしてもほう助が成り立ちうるか”。
- 特集:Winny事件の衝撃
ブロードバンドの可能性と破壊力をもっとも分かりやすく示して見せた国産P2Pファイル共有ソフト「Winny」。司法当局は「著作権法違反ほう助」容疑で開発者の逮捕・起訴に踏み切った。ネットではWinnyの功罪をめぐって議論が続く。「Winnyという現象」は終わっていない。
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