一方では、Sunも負けてはない。同社は6月26日、ドレスデンでConstellationを発表した。IBMのBlue Geneほど大型ではないが、Constellationも2PFLOPS近くの処理性能を実現すると見られている。
Constellationは、Sunがテキサス大学のTexas Advanced Computing Centerと共同で開発したシステムだ。SunFireブレードサーバを82基、Sun Magnum高密度スイッチを2基、InfiniBandホストインタフェース(288ポート)、次世代Mellanox HCA(High Contrast Addressing)のほか、Sun Fire X4500ストレージクラスタを搭載し、1ラック当たり480Tバイトをサポートする。
コアスイッチは最大3456ノードをサポートし、カスタムラックはそれぞれ48基のサーバモジュールをサポートするとチーフアーキテクトのアンディ・ベクトルシャイム氏は説明している。
さらにConstellationは、Solaris、Linux、OpenMPI、Open InfiniBandのインタフェースと管理、x64 Computing Architecture、InfiniBand DDRスイッチを搭載する。処理性能は1.7PFLOPSと見られており、最大10ペタバイトのデータを保存できるという。
これは、Sunが開発する2世代目のConstellationシステムとなる。Sunは昨年、東京工業大学向けにも同様のシステムを開発している(2006年7月3日の記事参照)。
「Constellationは世界最強のコンピューティングプラットフォームの1つとなるだろう」とベクトルシャイム氏は先週、カリフォルニア州メンロパークでのプレビューセッションで記者やアナリストに語っている。同氏は1982年にSunを立ち上げた4人の共同創業者の1人だ。
「Constellationは今Top500リストに載っているどのコンピュータの性能をも簡単に上回るだろう。どのシステムと比べても20倍は高速だ。ただし、まずはわれわれはこのシステムを実現する必要がある」と同氏。
「11月に最新のTop500リストが作成されるまでには、Constellationシステムを完成させ、動作させられるようにしたい。だが、われわれは依然として、チップの入手を待っている状態だ」とさらにベクトルシャイム氏は続けた。
同氏によると、Constellationは「Barcelona」と呼ばれるAMDのクアッドコアOpteronプロセッサで動作することになっているが、このプロセッサがまだリリースされていない。
「もちろん、当社製のプロセッサもあり、性能テストにはそうしたプロセッサを使っているが、まだ生産できる体制のものがない。プロセッサはAMDから間もなく提供される見通しだ」とベクトルシャイム氏。
「こうした開発の何が良いかと言えば、これらのスーパーコンピュータに採用されている多くの技術や優れたアイデアが、最終的には、PCに採用されるようになるということだ。NASAが購入しているような技術が、いずれPCレベルに浸透することになる」と同氏は続けて語った。
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