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» 2008年05月07日 15時00分 UPDATE

Gacktの声で歌うソフト VOCALOID「がくっぽいど」6月発売

Gacktの声を元に合成した音声で歌うソフト「がくっぽいど」が本当に発売される。「初音ミク」と同じヤマハの「VOCALOID2」を活用した。

[ITmedia]

 DTMソフトメーカーのインターネット(大阪市)は5月7日、歌手のGacktさんの声を元に作成した合成音声で歌わせることができるソフト「がくっぽいど」(GACKPOID)を6月中旬に発売すると発表した。同社Webサイトでサンプル音声の公開も始めた。価格は未定。

 歌声合成ソフト「初音ミク」「鏡音リン・レン」(それぞれクリプトン・フューチャー・メディア製)同様、ヤマハの歌声合成技術「VOCALOID2」を活用した。Gacktさん本人の声を録音して作成した音声データベースから歌声を合成。指定したメロディーと歌詞で歌ってくれる。Gacktさんの声の特徴を保ちながら自然に歌えるよう調整し、「あこがれのボーカリストGackt様をプロデュースし、楽曲に息吹を与えられる」(同社)。

 ミクやリン・レンと同様、声の音量やピッチ、明るさ、口の開き具合。ビブラートなども自由に調整可能。「ジェンダーファクター」をコントロールすれば、声を女性的に変化させたり、子どものような声にすることもできる。最大16人分の声を重ねることも可能だ。歌声はWAVファイルで保存できる。Rewire/VSTiに対応したシーケンサやアプリケーションを使えば、ボーカルトラックと伴奏を正確に同期させられる。

 ソフトには、Gacktの楽曲をがくっぽいどに歌わせたファイルも同梱する予定。伴奏はCDと同じものを使う。

 がくっぽいどに「大きな古時計」を歌わせたサンプル音声を公開した。メロディーと歌詞をベタ打ちして伴奏を組み合わせたもので、明るさやビブラートの調整などはしていない。

Gacktでインパクトのある男声のVOCALOIDを

 同社の村上昇社長によると、「VOCALOID2」を使った歌声合成ソフトの企画を検討し始めたのは昨年11月ごろ。昨年8月末にクリプトン・フューチャー・メディアが発売した「初音ミク」の大ヒットがきっかけだったという。

 初音ミクは、16歳のバーチャルキャラクターを設定し、そのイメージを声優の声で演じてもらってソフトを制作。「1000売れればヒット」と言われる市場で3万本以上を売り上げた。ミクで作られた楽曲は「ニコニコ動画」に次々にアップされて人気となり、一大ムーブメントを築いた(関連記事:DTMブーム再来!? 「初音ミク」が掘り起こす“名なしの才能”)。クリプトンは、14歳のキャラクターを設定した「鏡音リン・レン」も12月に発売している。

 がくっぽいどはミクやリン・レンと異なり、実在のアーティストの声をリアルに再現するソフトを目指した。「他社と同じコンセプトのものを出しても仕方ない」上、「できるだけ人間っぽい声を再現したい」と考えたためという。

 男性の声を元にした「VOCALOID2」ソフトはまだ出ていない(クリプトンの「KAITO」は「2」ではない)ため、男性に的を絞った。Gacktさんを選んだのは、「大河ドラマなどで声がかなり広く知られており、いろいろなことにチャレンジされているGacktさんなら、かなりインパクトがあるのではと考えた」からだ。

 歌声合成ソフトへの声の提供は「自分のクローンが作られる」と嫌がる歌手も多い。同社は、着メロや「ニコニコ動画」関連事業で付き合いのあるドワンゴ経由でGacktさんに打診。「かなり興味を持っていただき、スムーズに話が進んだ」という。

 Gacktさんの声は昨年12月に収録。発音や言葉のつながりの不自然さなどについて、収録直後に本人から意見をもらうなどし、自然に演奏できるよう調整した。当初は4月末ごろに出す計画だったが、音声の調整などで1カ月半ほど遅れたという。「Gacktさんは『じっくり作っていいものを出そう』というスタンスだった」

 DTM(DeskTop Music)のボーカルパート作成に広く利用してもらうほか、がくっぽいどに歌わせた楽曲を「ニコニコ動画」に投稿する――といった利用も期待している。Gacktさんの楽曲の著作権は日本音楽著作権協会(JASRAC)に信託されており、ニコニコ動画にはJASRAC管理楽曲を演奏するなどした動画の投稿が可能(関連記事:ニコニコ動画、JASRAC曲の演奏動画が投稿可能に)。つまりGacktさんの曲に、自分で演奏した伴奏を付けてがくっぽいどに歌わせ、ニコニコ動画に投稿する──といった楽しみ方もできる。

 現在、ニコニコ動画で時刻を知らせる「時報」でプロモーションを展開中。「にーっこにこどーが」と歌う時報のジングルは、4月30日午前0時からGacktさん本人が歌っており、7日午前0時からは「がくっぽいど」が歌っている(関連記事:ニコ動「時報」がGacktの声に!?)。

 Gacktさんはビジュアル系バンド「MALICE MIZER」2代目ボーカルを経て、ソロ活動「Gackt JOB」をスタート。中国語や韓国語による楽曲リリースや、自ら監督した映画への出演、NHK大河ドラマ「風林火山」に上杉謙信役で出演するなど活動は幅広い。「機動戦士ガンダム」のファンとしても知られ、「哀 戦士」「めぐりあい」などを収録したCDアルバム「0079-0088」を今年1月にリリースしている。

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