「ebay.co.jp」――米eBayは3月末、なつかしいドメインのサイトを再開した。
eBayは2000年、NECと組み、ebay.co.jpのドメインで日本向けオークションサイトを設立。だが「Yahoo!オークション」との争いに敗れて2002年、日本から撤退した。
3月末に再開した「ebay.co.jp」は、かつてのようなオークションサイトではない。世界のeBayに出品する売り手、「セラー」のための情報サイトだ。
「日本から海外のeBayに出品するユーザーが、ここ数年増えてきた」と、日本法人「イーベイ・ジャパン」のビジネス開発事業部・三島健事業部長は話す。米国やオーストラリア、ドイツなど各国のeBayに、「日本からありとあらゆるジャンルの商品が出品されている」という
インターネットに国境はなく、eBayの事業にも国境はない。eBayは世界40の国と地域でオークションサイトを運営しているが、国をまたいだ出品・落札は多く、米国のeBay.comも、買い手は半数が米国外という。
eBayはグローバルな戦略として、国をまたいだ利用を支援する取り組みを進めている。日本も重点分野で、日本国内に拠点を設置し、売り手のサポートやイベントなどを行ってきた。新サイトもそういった取り組みの一環だ。
サイトでは、世界のeBayへの出品方法やキャンペーン情報などを日本語で案内。会員登録や商品出品支援の電話サポートも行う。日本からeBayの商品を落札できる購買代行サイト「セカイモン」とも連携。eBayを知らなかったり、知っていても言語のハードルがあってなかなか利用に踏み切れない人向けに、eBay利用のハードルを下げる。
eBayが日本国内向けオークションを再開する可能性は「今のところない」という。「国内オークションを今、再開しても、顧客に価値を提供することはできない。eBayにしかできないことに特化していきたい」
eBayは07年末、ヤフーと協力し、Yahoo!オークションからeBayに出品できる仕組みを08年に構築する発表していたが、まだ実現していない。「機能の実装に時間がかかっている」ためで、「具体的なスケジュールを発表できる段階にはない」としている。
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