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» 2009年07月01日 11時00分 UPDATE

これを見れば分かる! デジタル技術の仕組みと傾向:PCへの本格普及は3年後? “10倍速い”USB 3.0

現行の約10倍に高速化するUSB 3.0。搭載PCの普及が本格化するのは2011〜12年になりそうだ。

[小笠原由依,ITmedia]
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やっぱ時代は「3.0」だよね!


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お? どうしたの乙女ちゃん。


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iPhone OSをバージョン3.0にしたんだー! そういや今度USB 3.0とかも出るじゃん? あれ欲しいんだー。やっぱ時代は3.0だよねっ!


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欲しい……? えーっと、USB 3.0って何か知ってる?


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え? あ、うん。えーっと、なんか新しいんでしょ。


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……やっぱ、分かってないのか。しょうがないから教えてあげよう



 USB 3.0は、PCでおなじみ「USB」(Universal Serial Bus)の次世代規格だ。

 2.0からの最大のアップデートは転送速度。「Super Speed」モードの規格上の最大転送速度は5Gbpsで、USB 2.0 High Speed(480Mbps)の10倍以上に達する。Blu-ray Disc1枚分(25Gバイト)のデータを転送する場合、2.0だと実効レートで14分かかるが、3.0なら70秒で済むという。

 キーボードやマウス、オーディオデバイスのように、今でもUSB 1.1(Full Speedが12Mbps、Low Speedが1.5Mbps)で接続する周辺機器もあるが、HDDやプリンタ、デジタルカメラなどは現在、ほとんどが2.0だ。

 機器の種類や数が増え、1台のPCに多数のUSB機器を同時につなぐケースも多いだろう。ハブを介するなどして1つの2.0ポートに複数の機器を接続すると、機器同士で2.0の帯域を分け合うことになり、結果的に転送スピードが落ちることになる。

 デジタル一眼レフカメラやHD動画が一般化するなど、一般ユーザーが扱うデータ容量も増えてきた一方、SSDなどの高速なストレージも普及し始めてきた。USB 2.0で外付けストレージを使っているユーザーなら、「転送速度が遅い」と感じる場面も多くなってきているだろう。

 「USB 2.0のスペックでは追いつかなくなってきていた」──NECエレクトロニクスの友田嘉幸グループマネージャーは話す。「人間が何もせずに待てる時間は1分程度」。Gバイトクラスの大容量データ転送時には、データ転送中に待つ時間がストレスになってくる。

 USB機器は、産業用機器のファームウェアのアップデートやPOSの管理データのメンテナンス・ログ管理など「これまで予想のつかなかった用途」(友田グループマネージャー)でも使われており、高速化すれば作業時間の短縮と効率化につながる。

USB 2.0との互換性を重視

photo USB 3.0のノートPC用拡張ボード
photo USB 2.0機器を接続。きちんと動いていた
photo 転送速度は200Mバイト/秒程度

 USB 3.0は、5年間の技術進歩に耐えうる規格として策定が進められてきた。「現行HDDの転送速度のボトルネックを考えれば、2.5Gbpsでも十分足りる」が、最初の3.0機器の市場流通から5年後にHDD/SSDが到達していると予想される転送速度をにらみ、5Gbpsをターゲットに設定したという。

 大幅な高速化の一方で、既存のUSB機器がユーザーに広く普及していることから、後方互換性も重視している。PC側(ホスト)が3.0、USB機器側(デバイス)が2.0/1.1、あるいはその逆でも、従来の1.1/2.0ケーブルでつなげば、基本的には接続は可能だ。

 もちろん、3.0の転送速度で利用するにはホストとデバイスも3.0対応が必須。さらに、ケーブルも3.0専用品が必要だ。コネクタに新たにピンが追加されているためだ。3.0のスピードをフル活用するにはホストとデバイス、ケーブルを3.0対応品で統一する必要があり、どれかが1.1/2.0だった場合、最も遅いものに合わせた速度になる。

 3.0はコネクタも専用。ホスト側コネクタは2.0と同形状だが、デバイス側は3.0専用端子が追加される形で2.0より大きくなっている。このため、3.0ケーブルを2.0デバイスに接続することは物理的にできない。

2011〜12年に本格普及へ

 まずはPCに3.0対応端子が搭載され、周辺機器も順次対応する形で普及が進む見通しだ。

 早ければ年末にも搭載PCが発売される見込みで、本格的に普及するのはPC向けチップセットの出荷がスタートする2011〜12年になる見通しだ。

 同社によると、3.0対応LSIは、11年の時点でPC向けだけでも1億4000万個(うち、チップセットを除くホストコントローラ単品は6000万個)、12年には3億4000個(同9000万個)が出荷される見通し。12年に発売されるPCの約8割が3.0ホストを搭載するという予測だ。

 あと3年ほどで3.0の普及が始まれば、PCライフもさらに快適になりそうだ。ただ、高速な転送スピードのメリットを享受するには、周辺機器もUSB 3.0に対応したものに買い換える必要があることも忘れないようにしておきたい。


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10倍も速いなんてすごい! そして次世代USB規格ってなんかかっこいいね!


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理論値だけどね。複数のUSB機器を同時に使う人には便利だと思う。


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ちなみにこれって中身はどうなってるの? 何でこんなに速いの?


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ふふふ……仕方ないなぁ、解説してやろう! 仕組みの解説は@IT MONOistへ


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ありがとうございます!


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乙女(文系女子)

デジタル製品に興味はあるが、細かいスペックの話はよく分からない。結局、デザイン重視で選びがちだが、どうせ買うなら、きちんと製品の性能を理解して自分に合ったいい物を買いたいという思いがある


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ムサシ(理系男子)

自称デジタル人間。デジタル製品のことなら、細かいICの隅々まで、何でもこい。基本的には物静かだが、得意分野となると熱く語り始める。女の子に「すごい!」といわれると、やる気が出る


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