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しゃべるVOCALOID「flex」、ヤマハが開発 「メタルギア」に採用

» 2010年02月25日 13時11分 公開
[ITmedia]
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 ヤマハは2月25日、歌声合成ソフト「VOCALOID」に、なめらかにしゃべる機能を加えた音声合成ソフト「VOCALOID-flex」を開発したと発表した。日本語・英語に対応。第1弾として、PSP向けゲーム「METAL GEAR SOLID PEACE WALKER」(4月29日発売、5229円)への採用が決まっている。

 VOCALOIDは歌声に特化しており、自然な発話の合成は難しかったが、flexは、音韻(音素などの音の構成や長さ)や韻律(音の高さ、強さ)の細かな編集に対応。自然なしゃべり声を合成できるという。

 母音を無声音として発音するケース(例:北[ki ta]の[i])や、母音を発音しないケース(例:〜です[de su]の[u])の表現が可能。子音の長さや音の高さや強さも細かく編集でき、方言やアクセント、イントネーションなどが表情豊かに付けられるという。歌声ライブラリは、既存のVOCALOID向けのものをそのまま利用できる。

 サーバ上のVOCALOIDをユーザー端末から操作する「NetVOCALOID」と組み合わせた提供を検討するほか、METAL GEAR SOLID PEACE WALKERで、キャラクターの音声制作ツールとして使うことが決まっている。

 今後、音声合成ビジネスを行う企業向けに、順次ライセンス提供する。既存VOCALOIDのライセンス先だけでなく、映画やアニメのアフレコ向けや、ロボット向けなど業種を問わず幅広く提供する予定としている。一般ユーザー向けの提供予定はない。

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