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Xperia、発売20日で10万台 ドコモ今期、スマートフォン100万台目指す

» 2010年04月28日 20時47分 公開
[岡田有花,ITmedia]
画像 Xperia

 NTTドコモの山田隆持社長は4月28日の決算発表で、4月1日に発売したAndroid端末「Xperia」が、20日までに10万台売れたことを明らかにした。「これまでドコモが出したスマートフォンで一番の売れ行き」という。

 「これから大きな伸びていくのはスマートフォン」と山田社長は期待。機種数やコンテンツ、料金プランを「三位一体」で充実させ、拡販していく考えだ。今期の端末販売台数は1820万台を見込み、スマートフォンは国内市場の3分の1に当たる100万台の販売を「努力目標」として目指していく。

パケットARPU増加が「経営の根幹」 スマートフォンが切り札

 山田社長はパケットARPU増加を今期の「経営の根幹」と位置付けており、スマートフォンの拡販でARPUを底上げしたい考え。前期のパケットARPUは2450円、音声ARPUは2900円。今期は、パケットARPUが前期より110円増の2560円、音声ARPUが同350円減の2550円と、パケットと音声を逆転させる見通しを立てている。

 スマートフォン拡販の課題は、これまでスマートフォンに興味を持たなかった携帯電話ユーザーへの訴求だ。携帯からスムーズに乗り換えられるよう、iモードメール、デコメなど携帯で人気の機能を、今期中にスマートフォンに対応させる考えだ。おサイフケータイ対応機種も、今期中に発売したいという(ドコモもおサイフケータイ対応スマートフォン発売へ)。

 携帯電話向けにも、パケットを多く消費する使うサービスの充実も急ぐ。動画サービス「BeeTV」(107万会員:3月末時点)、ディー・エヌ・エー(DeNA)との合弁新会社で展開する投稿サービス「E★エブリスタ」などコンテンツサービスを充実させるほか、「iコンシェル」など生活や地域に密着したサービスを推進。これまでパケットをあまり使わなかった携帯ユーザーに訴求していく。

画像 山田社長

 PCデータ通信用の端末にも力を入れる。電子書籍端末など新たな端末への対応を急いでおり、iPad用SIMカード発売に向けて準備も進めている

 増大するパケット通信に対応できるよう、インフラを強化。「FOMAエリア拡大から通信速度向上・設備容量増にシフトする」。今年12月にはLTEを導入する予定で、今期350億円規模の投資を行う計画だ。

 同日発表した2010年3月期の連結業績は、売上高に当たる営業収益が前期比3.7%減の4兆2844億円、営業利益が0.4%増の8342億円、純利益が4.9%増の4948億円。11年3月期の業績見通しは、営業収益が前期比1.5%減の4兆2220億円、営業利益が0.7%増の8400億円、純利益が0.4%増の4970億円。

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