米Googleがモバイルコンピューティングで米Appleに対抗して力を拡大しようとしている中、米Motorola Mobilityのサンジェイ・ジャCEOが、Googleの音楽サービスの存在を認めた。このサービスはGoogleが暖めている計画の中でも特に秘密が守られていないものの1つだ。
ジャ氏は2月16日、バルセロナで開催のMobile World Congressで講演し、次のように語った。「現在(Android経由で)Google Mobileサービスを見ると、動画サービスがあり、音楽サービスがある――音楽サービスが登場する、ということだ」
同氏はそれ以上詳しいことは明らかにしなかったが、Android 3.0「Honeycomb」と連係するGoogleのソフトの存在を漏らした。Honeycombは来月欧米で発売される同社のXOOMタブレットに搭載される。
XOOMは10.1インチディスプレイ、1GHzのデュアルコアプロセッサを搭載し、テレビ電話用に前面と背面にカメラを備えている。Honeycombは3Dグラフィックスを表示できるよう設計され、ほかにもユーザーインタフェースが改良されている。
ジャ氏はまた、米国ではXOOMがVerizon Wirelessからの奨励金なしで799ドルで提供され、その後登場するWi-Fiのみのモデルは600ドル程度になることも認めた。
Googleの音楽サービスが明らかになったのは大きなニュースだ。AppleのiTunesに対抗するGoogleサービスに関するうわさは昨年から流れていた。GoogleのAndroid開発者アンディ・ルービン氏がプロジェクトを指揮していると伝えられている。
Googleはこのサービスを認めてもいないし否定もしていない。だが同社は昨年5月のGoogle I/Oカンファレンスでこのサービスを示唆していた。このとき同社エンジニアリング副社長ビック・ガンドトラ氏は、音楽サービスSimplify Mediaを買収したことを認めた。
Simplify Mediaは、デスクトップ上の音楽をAndroid端末にストリーミングできる技術を専門としていたが、Googleの計画ではクラウド上で音楽を提供するという。Appleも昨年のLalaの買収により、同様のサービスを発表するとみられる。
ジャ氏はまた、XOOMがHoneycombで動作する動画サービスを提供することも示唆した。Googleのエリック・シュミットCEOは15日に新アプリ「Movie Studio」を発表した際に、このようなサービスを漏らしたのかもしれない。このアプリは、静止画と動画をつなぎ合わせてムービーを作成し、オンラインで共有できるというものだ。
XOOMは米国ではVerizonとBest Buyで販売される。Motorolaは17日に、英国では第2四半期にCarphone WarehouseとBest BuyがXOOM(3G版とWi-Fi版)を、CurrysとPC WorldがWi-Fi版を発売すると明らかにした。
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