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Kinectドライビングシミュレータで“仮想渋谷”を走ってきた3D&VR展

» 2011年06月23日 20時59分 公開
[本宮学,ITmedia]

 バーチャルリアリティ技術で作成した本物そっくりの街を、Kinectを使ってハンドルいらずでドライブできる――。フォーラムエイトが「3D&バーチャルリアリティ展」(東京ビッグサイト、6月22〜24日)に参考出展している「Kinectドライビングシミュレータ」を試してきた。

photo 「Kinectドライビングシミュレータ」プレイ画面

 同システムは、フォーラムエイトの3次元バーチャル空間作成ソフト「UC-win/Road」のプラグイン。米Microsoftのセンサーデバイス「Kinect」の前でクルマのハンドルを操作するように両手を動かすことで、UC-win/Roadを利用して作成した仮想空間の中でクルマを運転できる。

 システム起動後、まずは運転者の認識作業を行う。ドライブの際に運転者の周囲の人々を誤認識して動作しないよう、1回のプレイで運転できるのは1人のみとなっている。この初期設定のときに何度か無関係の人を認識してしまい、やや時間がかかったが、「正式リリースまでには認識の精度を高める」(説明員)という。

 設定後、いよいよ仮想空間で実際にドライブができる。「渋谷をイメージして作成した」(説明員)というバーチャルな街を走ってみた。

 両腕を前に押し出すとアクセルが掛かり、クルマが走り出す。ハンドルを右に回す動作をするとクルマも右に、左に回すとクルマも左に曲がる。停車したいなら、両腕を引くことでブレーキを掛けられる。動作に少しのタイムラグはあるものの、実際にプレイしているとさほど気にならない程度だった。

 Kinectドライビングシミュレータは、リリース日・価格ともに未定。

 同社はKinectドライビングシミュレータのほか、脳の活動を認識してバーチャル空間でクルマの運転ができる「Mind&VR UC-win/Road for Mindset」などを出典している。

 同システムは、4つの電極を備えるヘッドセットを用いて脳活動の特性を示すEEG信号を認識し、クルマの発進/停止をバーチャル空間上で行えるというシステム。運転者は「何か1つのことに集中」することで、クルマを走らせたり止めたりできるという。「現在はクルマの進路を曲げたりなどはできないが、今後そういった点も開発を進めていきたい」(説明員)としている。

photo 「Mind&VR UC-win/Road for Mindset」のヘッドセットを装着してみた。しかし集中力が足りなかったためか、クルマは1ミリも動かず

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