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ベンチャーファンドの設立数は増加傾向、IT関連は2010年の倍に――JVR調査

» 2011年11月04日 11時04分 公開
[本宮学,ITmedia]

 ジャパンベンチャーリサーチ(JVR)は11月4日、2011年のベンチャーファンド設立状況についての調査結果を発表した。ベンチャーキャピタル(VC)が2011年に設立したファンドのうち、ベンチャー企業を投資対象とするものは9月末時点で17ファンドで、2010年の年間の設立数である15ファンドを上回った。

 2011年のファンドの調達総額は345億円(9月末時点)と、2010年の調達総額である245億円を上回っている。1ファンド当たりの平均規模は2010年並みであるものの、10億円未満の小規模ファンドが7ファンド(2010年は4ファンド)、30億円超の大規模ファンドが5ファンド(2010年は2ファンド)と、「2010年に対して二極化の傾向が見られる」(同社)という。

 全17ファンド中、IT関連企業を投資対象とするファンドが2011年は8ファンドとなり、4ファンドだった2010年に比べ倍増した。また、成長の初期段階にあるベンチャー企業への投資に特化したファンドの設立が2011年は7ファンドと、2ファンドだった2010年と比較して大きく増加。この7ファンドのうち5ファンドは独立系VCによる設立だった。

 同社によれば、1社当たり300万円以下の小額投資を行う企業支援に特化したファンドが出現するなど、2011年は「独自の投資スタイルを目指した独立系VCの活動が目立っている」という。

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