米Evernoteは11月8日、Evernoteの新機能やパートナー企業のEvernote連携サービスを発表した。従来はiPad 2でのみ利用できた学習用アプリ「Evernote Peek」を初代iPadでも使えるようにしたほか、同アプリ向けとしては初の日本語コンテンツを提供するパートナー3社も発表した。
Evernote Peekは、iPad 2の純正カバー「Smart Cover」を用いた学習用ツール。節目が付いていて折りたためる――というSmart Coverの特徴を利用し、カバーの最初の節を開くとランダムな質問が表示され、さらに開くとその答えを表示。カバーを開閉するたびに新しい問題を表示し、一問一答形式でクイズや学習ができるようになっている。
今回発表した新バージョン「Evernote Peek 2.1」では、ツール内に「バーチャルカバー機能」を搭載。Smart Coverを持っていないiPad 2ユーザーや、Smart Coverを装着できない初代iPadユーザーなどでも、同ツールを使えるようにしたという。
併せて、Evernote Peek向けのコンテンツも拡充すると発表した。これまで同ツール向けの公式教材は全て英語版だったが、新たに小学館、学研、日経ビジネスと連携し、今後は日本語による教材を積極的に市場投入していくという。
また同社は、近日中にWindows Phone向けの日本語版Evernoteアプリの提供を始める。メトロUIなどに最適化されており、「モバイル向けEvernoteアプリの中で最も洗練されたものになっている」(同社のフィル・リービンCEO)という。
プレミアム会員料金の支払い方法も増やした。従来、Evernoteプレミアム会員料金の支払い手段はオンラインのクレジットカード払いなどがあったが、今回新たにNTTドコモのキャリア決済に対応した。また、PC版/スマートフォン版/Web版など、主要プラットフォームの全てにおいて、日本円で料金(月額450円/年額4000円)を支払えるようにした。
リービンCEOはこれらの機能強化によって「Evernoteは単なるITツールにとどまらず、例えばハンマーや炎のように、人々が一度使い方を知ったら一生手放せなくなるようなシンプルかつ強力なツールにしていきたい」と話している。
Evernoteのユーザー数は全世界で1600万人超。そのうち約200万人が日本からの利用者だという。さらにリービンCEOは「2011年3〜9月において、日本のEvernoteユーザーが倍増した」とし、あらためて日本市場に向けたビジネスに注力していく姿勢を見せた。
こうした中、同社はEvernoteとの連携機能を備えた国内パートナー企業の新商品/サービスを発表した。
タブレット端末/スマートフォン向けデジタル手書きノートアプリ「7notes」を提供するMetaMoJiは、近日中にApp Storeにおいて「Evernote 高機能連携アドオン」を有償提供するという。同アドオンにより、Evernote内のノートを7notesに展開できるようになるほか、読み込んだノートに手書きで修正を加え、再度Evernoteに保存する――といったことができるようになるという。
また、ブラザー販売が販売しているインクジェットプリンタ「DCP-J925N」「MFC-J825N」「MFC-J955DN/MFC-J955DWN」が、12月1日からEvernoteと連携する。これにより、PCを介さずプリンタ側から直接Evernoteにアクセスし、書類やメモリーカードのデータをアップロードできるようになるよいう。
このほか、コクヨS&Tが、アプリ「FastEver」などで知られるrakko entertainment(札幌市)と共同開発を始めた特殊なノート「CamiApp Evernote Edition」は、ノートの四隅に配置した専用マーカーなどを専用アプリで読み込むことで、Evernote上で管理しやすい寸法にノートを自動でトリミング加工するという。2012年春に発売予定。
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