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FTC、プライバシー保護問題めぐるFacebookとの和解を了承

» 2012年08月14日 07時31分 公開
[鈴木聖子,ITmedia]

 米連邦取引委員会(FTC)は8月10日、ユーザーのプライバシー保護問題をめぐるFacebookとの和解を正式に了承したと発表した。「Facebookが広範に及ぶ詐欺的な行為について責めを負うべきことは明らか」だと指摘している。

 Facebookとの和解は2011年11月に発表され、パブリックコメント期間を経て最終的に了承された。この中でFTCは、「Facebookは消費者に対し、個人情報は非公開にできると言っておきながら、何度も共有を許したり公開したりすることにより、消費者を欺いた」と述べ、同社が収集したユーザーの個人情報の扱いをめぐるさまざまな問題点を指摘した。

 FTCが公表した調査報告書ではさらに、同社が2009年5月から同年12月にかけて運営していた「Verified Apps」プログラムについても問題にしている。

 同プログラムでは375ドル(学生や非営利組織は175ドル)の料金を払った開発者のアプリケーションを「Facebook Verified Apps」(Facebook検証アプリ)と認定し、アプリ紹介ページに専用マークを表示できる仕組みにしていた。

 しかしFTCではこれについて、Facebookがアプリのセキュリティを検証しているかのように思わせておきながら、実際には他の一般的なアプリ以上のセキュリティ検証は行っていなかったと結論付けている。

 こうした問題を是正するための措置としてFTCではFacebookに対し、(1)プライバシー設定の範囲を超えて情報を共有する場合は、消費者にはっきりと通知して承諾を得る、(2)消費者の情報を守るために包括的なプライバシー制度を設ける、(3)2年に1度、第三者機関によるプライバシー監査を受ける――ことなどを義務付けている。

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