「VALU」、トップページから「株式のように」を削除 税務上の扱いは「国税局に問い合わせ中」
個人が「VA」と呼ばれる模擬株式を発行し、個人から資金を調達できるサービス「VALU」のWebサイトで、トップページに書かれていた文言がこのほど変わり、VAを企業の株式に例えていた部分が削除された。
削除した理由について同社は「議決権など、株式にはあるがVAにはないものがある。当初は分かりやすさを優先して株式に例えていたが、VALUが注目を集めるにつれて紛らわしさが目立ってきたため、株式に例えるのを慎むことにした」と説明した。
また、VA取引で得た利益への課税についてもネットで議論になっている。VA取引の税務上の扱いについて同社は「税理士や国税局に相談しており、情報がまとまり次第、積極的に告知する」とコメントした。
VALUは、誰でも自分の「価値」を売り出し、それを他人に買ってもらえるサービス。「VALU」と呼ばれる模擬株式(単位は「VA」)を発行し、他人から資金を調達できる。VAの売買はビットコインで行い、一度発行・購入されたVALUは、ユーザー同士で自由に価格を付けて(ストップ安~ストップ高の範囲で)売買できる。取引の外形は上場企業の株取引に似ており、VALU側も当初から、「誰でも会社の株式に見立てたVAを発行できる」などとうたっていた。
ただ、企業の株式は有価証券であり、株主は議決権を持ち、配当を受け取れるが、VALUはVAを「金融商品ではない」と定義しており、議決権や配当のような仕組みもない。VALU発行者はVALU保有者に「優待」を提供できるが、それも義務ではない。
このため「VALUを株式に例えると誤解を招くのでは」という意見もあり、8月18日付けの日本経済新聞電子版は、「VALUは株式とは全く違うため、株式を比喩として使うこと自体、誤解を招く」との弁護士の意見を掲載していた。
こういった声を受けVALUは8月22日までに、トップページの文言を変更。「だれでも、株式会社のように、あなたの価値をトレード」という記述を「だれでも、かんたんに、あなたの価値をトレード」に変え、「だれでも、会社の株式に見立てたVAを発行できる」という記述は、「だれでも、かんたんに、VAを発行できる」に変えた。
同社の小飼弾リードエンジニアは、VAを株式に例えていた理由について「『交換可能(同じ人が発行した1VAに差はない)』『相場で取引される』という、取引の形が株式に似ていたため」と説明する。
その上で、「VALUの認知度が急速に高まるにつれ、財産権や議決権など株式にあるがVAにはない点がより重要な特徴になってきた」とし、「分かりやすさ以上に紛らわしさが目立つようになってきた」ため「株式のようなものというアナロジーを今後は慎むことにした」という。
税金はどうなる?
ネット上では、VA取引で得た利益への課税についても議論になっている。VA取引に伴う納税について小飼氏は「最終的な責任は利用者に帰属する」と前置きしつつ、「税区分があやふやであることが利用者の心理的負担になっていることも痛感している」とし、税法上の位置づけについて現在、税理士に相談しているほか、国税局に問い合わせているという。「『こうすればOK』という情報がまとまり次第積極的に告知していく」としている。
また、取引履歴の明細を簡単に発行・ダウンロードできる機能の実装を検討しているという。
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