三菱UFJ銀行が、開発中の独自デジタル通貨「MUFGコイン」の名称を「coin」に変更したと、日本経済新聞電子版が10月17日に伝えた。だが「CEATEC JAPAN 2018」(千葉・幕張メッセ、10月16〜19日)の会場でITmedia NEWSが三菱UFJ銀行に取材したところ、「正式名称がcoinに決定したわけではない。名称は未定で、現在検討中だ」という。
MUFGコインは、三菱UFJ銀行が実用化に向けて開発を進めているデジタル通貨。ブロックチェーンを活用し、1コイン=1円の価値を持つのが特徴。実用化の時期は未定だが、少額のキャッシュレス決済やスマホアプリを使った送金などでの活用を想定している。
報道では、コイン名称からMUFGの冠を外すことで、他業種との協業を含む幅広い活用を促す狙いがあるとみられる――などと伝えられていた。ただ、三菱UFJ銀行の木村遥香さん(デジタル企画部)によると「CEATECの展示では、(来場者に)気軽に使ってもらえるようcoinとしたが、冠を外したわけではなく、正式名称には“MUFG”が付く可能性もある」という。
「信頼性やMUFGのブランドを考えると、MUFGがあった方がいい可能性もある。今後のリリース内容に応じて名称は検討する」(木村さん)
一方、アプリのデザインは2017年のCEATECで披露したものから、白を基調としたシンプルなデザインに一新。「提携先のサービスと連携する機能も作りたいと考えているので、プラットフォームとして利用してもらえるようシンプルなデザインにした。連携方法はAPI連携も含めて検討している」(木村さん)
また今年のCEATECでは、QRコード決済の仕組みを使って指定した相手に送金する“投げ銭”機能や、1月に開催したハッカソンで募集したアイデアの一部のデモンストレーションも公開。いずれも実用化を視野に検討を進めていくという。
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