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» 2018年11月05日 20時18分 公開

写真や動画を“つまみ”で編集できる専用コントローラー「Loupedeck+」が日本発売 新iPad Pro対応も視野

写真や動画の編集作業がラクになるハードウェアが日本発売。将来的にはiOSでも使えるかも。

[林佑樹,ITmedia]

 PCにUSB接続し、写真や動画を編集できる物理コントローラー「Loupedeck+」(ループデックプラス)が10月31日、日本で発売された。3万4000円(税込)でAmazonから購入できる。

写真や動画編集に利用できる物理コントローラー「Loupedeck+」(ループデックプラス) PCにUSB接続して利用できる

キーボードやマウスよりも効率的・直感的なインタフェース

 写真撮影を趣味としている人であっても、1日当たりの撮影枚数はカジュアルに300枚を超えることは多いのではないだろうか。人によっては1000枚を超えるだろう。そうなるとレーティング(写真の評価)にしろ、現像処理にしろ、キーボード+マウスでの作業効率がボトルネックとなってくる。

 そういう背景から、写真や動画の編集をより効率的・直感的に行うインタフェースとして「Loupedeck」の初代モデルが生まれた。

 初代Loupedeckは2016年11月にクラウドファンディングでスタートし、48時間以内に調達目標金額を突破。17年7月に出荷以来、世界で3万台を販売している。

 その後継機として登場したものがLoupedeck+だ。本体サイズは395(幅)×150(奥行き)×40(高さ)ミリ、重量は約670グラム。前モデルと比較すると、コントロールダイヤルの仕様変更やカスタムボタンの追加が分かりやすい変化だが、マイナーアップデートにとどまっている。

 携行するとなるとやや厳しいサイズなのだが、小型版も検討しているそうだ。

WindowsマシンにLoupedeck+を接続して、「Adobe Lightroom Classic CC」を操作しているところ
Fnキーもあり、押下している間、キーマッピングを変更するといったことにも対応する

 米Adobeの写真編集ソフト「Adobe Lightroom Classic CC」や動画編集ソフト「Premiere Pro」のほか、HDR画像作成ソフト「Aurora HDR」やデンマークの写真編集ソフト「Capture One」(β対応)向けのプリセットを用意し、設定をしなくてもすぐに使えるという。またこれら以外のアプリケーションへの対応も進めており、随時追加していく。

 専用アプリケーションから、カスタムモードを編集することで各ハードウェアキーに好きな機能を割り振り、自分に合った環境を構築できる(一部カスタムできないキーもある)。また、対応するアプリケーションが起動すると自動的にマッピングが変更されるため、編集ソフトに応じてわざわざ専用アプリケーション側でマッピングを変更する必要はない。

紫で囲まれたキーがカスタムマッピングに対応
プリセットから機能を割り振れる他、キー入力の登録にも対応する

 個人的にはCapture Oneへの対応がうれしい(正式ではなく、現在β対応とのこと)。今のところホワイトバランスやトーンといったパラメーター変更ができる程度だが、実際に体験すると期待の膨らむレスポンスを得られた。

 Capture Oneといえばカラーバランス操作のツールが優秀なことで有名で、これをLoupedeck+でどのように操作できるようになるのかが気になるところ。発表会時点では、まだ意見を集めて検討している段階だそうだ。

私物PCにインストールしてあるCapture OneでLoupedeck+を試してみた
カーブの調整は想像以上にやりやすかったが、マウスとの併用がより効率的だろうと感じた
Capture Oneの「カラーバランス3-ウェイ」。Lightroom対応が前提のLoupedeck+でどう対応するのか気になるところ

 とはいえ、カラーバランスについてはPremiere Proもだが、トラックボールである方がより感覚的に色を決めていける。そこで、Capture Oneの「カラーバランス3-ウェイ」操作に対応する、3つのトラックボールを搭載するコントローラー「Tangent Ripple」との共存が可能かどうか、macOS 10.14.1+Capture One Pro 11.3の環境で試してみた。

Capture Oneの「カラーバランス3-ウェイ」操作に対応する、3つのトラックボールを搭載するコントローラー「Tangent Ripple」

 結果として、双方の動作を確認できたので、正式対応版が楽しみだ。Premiere Proの操作も問題なかったため、両ソフトを利用している人であれば、Tangent RippleとLoupedeck+をそろえて編集作業をするのも現実的ではないだろうか。

Loupedeck+は新iPad Proで使えるか

 1つ気になることがある。Loupedeck+はLightroomやCapture OneといったPC向けの編集ソフトに対応するコンセプトであるため、現状の対応OSはWindowsとmacOSのみ。

 しかし、18年10月末に発表された新「iPad Pro」は、Lightning端子を廃し、USB Type-C端子を採用した。また「Lightroom Mobile」はPC版と同様のエンジンを搭載し、クラウドを介してどこでも編集できる環境となっている。そうなると、気になるのはLoupedeck+のタブレットへの対応だ。

 これについてはLoupedeck事務局から、「iOSへの対応は検討済みだが、最終決定は先になるだろう」との回答を得た。まずは、Adobe Lightroom Classic CC、Premiere ProといったPC向けの写真・映像編集アプリケーションへの対応と最適化を進めていくとも語られた。小型版登場も合わせて、Loupedeck+の今後に期待できそうだ。

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