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» 2018年12月11日 07時00分 公開

これからのAIの話をしよう(接客ロボット編):前例ない“Pepperの接客” はま寿司のキーマンは「新規プロジェクト」で社長をどう説得したか (1/4)

全国にある回転寿司チェーン店「はま寿司」に導入されているヒト型ロボット「Pepper」。来店客の案内をロボットに任せることに決めた理由をキーマンに聞いた。

[松本健太郎,ITmedia]

 2015年8月、ソフトバンクグループが「世界初」(当時)というロボットによる決算発表を行い、話題になりました。そこで、現ソフトバンクグループの孫正義社長と共に登壇したのが、ヒト型ロボット「Pepper」(ペッパー)です。最近はソフトバンクショップやショッピングセンターなどで見かけるPepperですが、約8割の企業がレンタル契約更改の意思を示していないという報道もありました(関連記事)。

 確かに街中でPepperを見かける機会は減りました。中には電源を切られて虚空を見つめているものも。そんなPepper君の姿を見て、自分も職場内でやる仕事がなくなると、あんな風に所在なくうな垂れてしまうのか……と心を乱されたことは1度や2度ではありません。

 ロボットをうまく使いこなせない企業が多い中、ゼンショーホールディングス傘下の回転寿司チェーン「はま寿司」で、来店客の受付・案内係として活躍するPepperにあらためて注目が集まっています。

 はま寿司の店員と同じ帽子をかぶり、入り口で来店客をおもてなしするPepper。混雑しがちな回転寿司チェーンの受付業務をロボットに任せることで、従業員の負担を減らしています。

はま寿司 はま寿司で接客・案内するPepper(ソフトバンク公式サイトより)

 胸元にあるタッチパネルに人数と希望する座席(テーブルかカウンター)を選ぶと、同社の空席管理システムと連携し、空いている席を案内。満席の場合は発券機で予約番号が書かれた紙を発券します。

 回転寿司チェーンは、小さいお子さんからお年寄りまで幅広いお客さんでにぎわい、1日当たり2000〜3000人もの客が来店することもあります。多くの企業がうまくPepperを活用できない中、なぜはま寿司ではフル稼働できているのでしょうか。

 「Pepper導入を決めたとき、最初は誰もが『えっ?』という反応でした」と笑うのは、Pepper導入の立役者である、はま寿司(東京都港区)店舗管理部の池ノ上達也さん(次長)。ロボットに接客をさせるという前例のないプロジェクトを始めるにあたり、社長を含む社内の説得、困惑する来店客へのフォローなど、さまざまな苦労があったようです。

 実は「Pepperありきではなかった」という本プロジェクト。16年の導入開始から、17年12月までの全491店舗への導入(18年3月時点)に至る道のりを聞きました。

連載:これからのAIの話をしよう

いま話題のAI(人工知能)には何ができて、私たちの生活に一体どのような影響をもたらすのか。AI研究からビジネス活用まで、さまざまな分野の専門家たちにAIを取り巻く現状を聞いていく。

(編集:ITmedia村上)

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