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> 連載 2004年1月14日 00:00 AM 更新

なぜ日本のホスティング業界は未来を見ようとしないのか?〜中堅業者からの告発と提言

これまでホスティングサービス業界のサービスの実態と、そこに至るまでの歴史を検証してきた。だが重要なのは過去ではない。ホスティングサービスは今後どのように進化するべきなのだろうか。ハイパーボックスの深田氏に聞く。

 これまでホスティングサービス業界のサービスの実態と、そこに至るまでの歴史を検証してきた。だが重要なのは過去ではない。ホスティングサービスは今後どのように進化するべきなのだろうか。問題点と未来像を、ハイパーボックスの深田氏に聞く。

不必要な経費が多すぎる

 実際のところ、ホスティングサービス業界の問題点はどのあたりにあると考えているのだろうか。

「問題は簡単です。インターネットは基本的に無料であるべきだし、そこでサービス業という観点で技術を簡単に使っていただく技術提供料として初めて料金をいただくべき。そこに安い・高いという感覚は無い。たとえば弊社のスタンダードプランは、容量の増加はありましたが創業以来2000円という料金を変更していません。これはユーザーの観点からこのくらいが望ましいだろうと考えて提供しているから。下げてもいないし上げてもいない。2000円としてのサービスレベルは、業界ナンバーワンです」

「この料金体系だからこそ、どこにコストをかけてどこにコストをかけないか、が大切。業界全体として、コストをかけすぎていると思う。無用なほどの大量の広告も無駄な経費ですし、法人でなければダメだとか、免許証のコピーを送れとか、解約時に郵送で受け付けない会社もある。これなどは本人確認ができればそれで良いのに。そんなことはサービスを提供する側で努力すべきことです」

 なるほど、要はもろもろの経費や料金設定の観点の違いが問題だと言いたいわけですね。聞くところによるとハイパーボックスには営業部隊は存在せず、全て紹介と、多いとはいえない媒体広告からの直接誘導とのこと。

「物売りの発想と同じで、販路が無くとも妥当な料金で高い品質のものを売れば、当然お客様にはついてきていただける。弊社は当初から営業はおりません。無用な経費を削れないのは発想がユーザーサイドでないからでしょう」

ホスティング業界の不安定な要因

 深田氏によると、料金体系のほかにもう一つ、業界の健全でない面があるという。

「それは、シェア獲得自体を目的としてるかのような大手の存在です。モバイルやメルマガなど別サービス用に会社をM&Aするならまだしも、既存のホスティングサービス提供を行っているにも関わらず他社ホスティング会社を複数取り込むような企業です」

「業界団体にはホスティングプロバイダ部会のようなものがありますが、M&Aを繰り返すうちに過半数が大手寄りになってきている。また、きちんと業界として行政に圧力をかけるなどの活動はあまりないようです。最大手なのですから、是非、業界の健全化に向けてリーダーシップをとってほしいものです」

「今の流れからすると、大きいところの値段が妥当なのだろうということに世間ではなっていますが、たまさかうちのような会社を知ると、安いと思っていただけるのでしょう。うちが成長させていただいているのは、24時間電話サポートであったり、お客様が何を欲しているかということについて的を得ているから」

 深田氏、強気な発言である。ただ、同業者がしのぎを削るのは何もこの業界だけではないし、ユーザーにとってはあまり重要ではない。大手の意図、業界各社の思惑は別として、実際にそれがユーザーにとって良いのか悪いのか? 問題はそこに行き着くのだろう。魅力の無いサービスは消えてしかるべきだろうし、同業者同士の切磋琢磨による、結果としてのユーザーが納得できるサービスと料金こそが、重要なのではないだろうか。

ホスティングサービスの未来

 さて問題点は別として、ホスティングサービスというのは今後どのように進化を遂げていくと考えているのだろう。

「グリッド化ではないですが、手元で動かしているデータはインターネット網に行き、情報の共有化が加速していくだろうと思います。クライアントマシンから今より手軽にサーバ・サービスを利用できる時代になるでしょう」

「弊社が考えているのは、インタフェースとしてのアプライアンスです。つまり、根底にある技術をより簡単にユーザーに利用していただくためのインタフェースです。ユーザーの知識習得はもちろん自分でやらなくてはいけない部分ですが、その間口を広げるためにホームページインストーラーなどのアプライアンスサービスを提供しています。ブラウザを使用し、クリックで操作が行えますよ」

 ハイパーボックスはユーザーの視点に立った簡単な機能インタフェースを志向しているし、将来的にはそれが進化を続けていくだろう、とのことだった。

 さて次回は最終回。ハイパーボックスのアプライアンスサービスを検証しつつ、ホスティングサービスの未来を考察してみる。

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[飯島俄ITmedia]

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