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» 2012年04月20日 17時20分 UPDATE

LED照明:LED照明の導入効果と注意点 第3回 「機器選定と導入」 (1/2)

企業におけるLED照明導入の効果を注意点を解説する連載の第3回。直管形LED照明を導入すると決め、機器を選定するときに注意したい口金の問題について解説する。導入時には、以前と同じ光環境を再現しようとする人が多いが、まったく違うもう1つの考え方を紹介する。

[笹田仁,スマートジャパン]

第1回:「消費電力量」

第2回:「コスト」

第4回:「運用」

 第2回「コスト」編に続いて、今回は機器選定時と導入時に気を付けたいポイントを挙げ、解説していく。具体的には口金の問題、部屋の照明環境をどのように作るのかという問題、導入後のさらなる節電のための準備について解説する。

 現在、市場に流通している直管形LED照明は、ランプの両端の口金の形によって大きく2種類に分けられる。1つ目は、蛍光灯と同じ「G13」という規格の口金を利用するものだ。ランプの両端に同じように2本ずつ端子が出ている(図1)。

G13 図1 G13口金を採用している直管形LED照明。既存の照明器具を流用できる

 もう1つは日本電球工業会が「JEL 801」として定めた規格に従ったものだ(図2)。片側にL字形の口金が2本あり、ここから給電する。もう一方にある1本の口金は、接地(アース)用だ。

JEL 801 図2 日本電球工業会がJEL 801として規格化した直管形LED照明。左側のL字型の口金から給電する

 直管形LED照明機器を選ぶときは、以上に挙げた2つのどちらを選ぶかというところから考えるとよい。どちらにも良い点と悪い点がある。

既存機器を流用できるが給電方式に違い

 G13口金を備える機器の特長は、既存の蛍光灯で使っていた照明器具を流用できることだ。照明器具の安定器という部品を外して、ソケットに直接電流を流すようにするなど(図3)、器具にちょっとした改造を施すだけで済む。照明器具を新たに購入する必要がないので、初期導入コストを抑えられる。

Wiring 図3 G13口金を持つ直管形LED照明を利用するには照明器具の改造が必要。アイリスオーヤマの製品の場合は、安定器やインバータを外して、交流電流をソケットに直接接続する必要がある。

 しかし、大きな欠点もある。ランプのメーカーによって、改造工事の方式が変わるということだ。例えば、アイリスオーヤマなどが販売しているランプを使うには、図3のようにソケットに電流を直接流すように改造する。これで、ランプは両端の端子から交流電流を受けることになる。この方式を採るランプは、交流電流を直流電流に変換して、電圧、電流を内部のLED素子に合わせる回路を内蔵している。

 一方、大塚商会が販売するランプには、交流電流をLED素子に合わせて変換する器具が付属している。利用するには、既存の照明器具の安定器を外して、付属の器具を取り付けて配線する必要がある。

 このように改造工事の方式がバラバラということは、ソケットに流れ込む電流が、改造工事の方式によって変わるということになる。ソケットの形だけを見ても、どんな電流が流れてくるのか分からない。

 これは、ランプを交換するときに問題になる。工事の方式に合わせたランプを取り付けないと、点灯しなかったり、本来の性能を発揮できないということになりかねない。誤って蛍光灯を取り付けてしまう可能性もある。最悪の場合、事故が発生する恐れもある。

 G13口金対応のランプを販売するメーカーも、この点は注意するようにユーザーに呼びかけている。さらに、改造工事をした照明器具に、工事内容を記したステッカーを貼っている。このステッカーを見れば、改造内容に合ったランプがどれか分かるというわけだ。

互換性は完全、ユーザーにとって扱いが容易

 日本電球工業会のJEL 801規格に準拠する製品は、ほかと間違えることがない形の口金を備え、給電する方式も統一している。ランプ取り付け、交換時の心配はまったくない。ユーザーにとって扱いやすいという点が大きな特長だ。

 「蛍光灯と見え方が変わらない光を発する」ために達成しなければならない性能要件を規定している点にも注目したい。直管形LED照明を導入しても、光の見え方が変わることをできるだけ避けたいのなら、JEL 801準拠の製品が第1候補に挙がるだろう。

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