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» 2012年04月23日 19時21分 UPDATE

電力供給サービス:2012年3月の電力需要実績速報、一般需要向けが大きく減少

電気事業連合会が2012年3月分の電力需要実績速報を発表した。さらに、2011年度下半期と2011年度通年の電力需要実績速報も公開した。3月は、一般需要向けの販売電力量が大きく減少したが、産業向けの販売電力量の下げ幅は小さかった。

[笹田仁,スマートジャパン]

 電気事業連合会が発表した、2012年3月分の電力需要実績速報を見ると、日本の主要電力会社10社の販売電力量合計値は、2012年2月比でおよそ3.1%減(図1)となった。

March 2012 図1 電気事業連合会が公開した、2012年3月の電力需要実績速報

 契約種別に見ると、前月比で最も下げ幅が大きかったのは一般需要向けの電力契約。2月比でおよそ7.3%減だ。一般需要向けの電灯契約も前月比5.1%と大きく下げている。この結果について電気事業連合会は、2月中旬から下旬にかけて、気温が低めに推移し、暖房需要が増加したことを指摘しており、気候によってはさらに下げられたと示唆している。

 販売電力合計を前年同月実績と比較するとおよそ6.1%増と大きく上がっているが、これは前年同月に東日本大震災が発生し、電力の供給量が落ち込み、計画停電、工場の操業停止などがあったためだ。

下半期は一般家庭の暖房が影響して販売量上昇

 電気事業連合会は、3月の電力需要実績速報に合わせて2011年度下半期と、2011年度通年の需要実績速報もそれぞれ発表した。

 下半期の実績を見ると、主に業務向けである特定規模需要はそろって販売量を落としている(図2)。ただし、一般需要の電灯契約が2011年上半期比15.2%増と大きく数字を伸ばしており、これが影響して販売電力合計も3.6%の増加となっている。

2nd half of FY2011 図2 電気事業連合会が公開した、2011年度下半期の電力需要実績速報

 これは、上半期に比べると空調(暖房)を利用する期間が長いためとみられる。日本で冷房を利用する期間は一般に6月から9月まで、長くても10月初旬までだ。一方、暖房を利用する期間は10月から3月、一部では4月初旬までと長い。

 夏の特に暑くなる時間帯(ピーク時)の冷房需要は、急激にかつ極端に上がる。電力会社が供給できる電力量を上回る勢いで電力消費量も上がるが、短時間で下がる。一方、冬の暖房は一定のペースで長時間運転するため、需要に大きな波がなく、長時間にわたって大量の電力を消費する。

 2011年度通年の需要実績(図3)を見ると、どの項目もそろって大きく販売量を落としている。東日本大震災と、それに続く電力需要不足、需要家の節電努力を大きく反映した結果と言える。

FY2011 図3 電気事業連合会が公開した、2011年度通年の電力需要実績速報

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