スマートコミュニティをHEMSで機能強化、高齢者の見守りも可能にエネルギー管理

国内の4大スマートコミュニティ実証実験の一つ「横浜スマートシティプロジェクト」で、ミサワホームが地域密着型のエネルギー管理サービスを構築する。各家庭の利用状況を比較できるようにするほか、水道の使用反応から高齢者の安否を確認できるサービスも提供する計画だ。

» 2012年06月19日 12時45分 公開
[石田雅也,スマートジャパン]

 スマートコミュニティを生かした新しいサービスが全国各地で続々と始まっている。横浜市のプロジェクトでは、ミサワホームがHEMS(家庭向けエネルギー管理システム)を使ったサービスの開発に着手する。同社がスマートハウス向けに提供しているHEMSの「enecoco(エネココ)」の機能を拡張して新しいサービスを構築する予定だ。

 現在のenecocoは電気・ガス・水道の使用量を収集してデータセンターで管理し、各エネルギーの利用状況をインターネット経由でスマートフォンやタブレット端末、パソコンなどで確認することができる。さらに横浜市のプロジェクトでは、同じ地域の利用者の状況と比較したり、地域の気象予報をもとに省エネのアドバイスを提供したりする機能を開発する(図1)。

ALT 図1 横浜市で実験する地域特化型のエネルギー管理サービス。出典:ミサワホーム

 エネルギー管理に加えて、高齢者の安否を確認できるサービスも用意する。水道の使用反応をもとにトイレの利用状況を家族にメールで報告する機能や、一定のあいだ水道の使用反応がない場合にサポートセンターから安否確認の電話をかけるサービスなどを組み込む。

ALT 図2 水道の使用状況から高齢者の安否を確認するサービス。出典:ミサワホーム

 ミサワホームは各種の機能を2013年3月までに開発して、4月から実証実験を開始する計画である。この実験に参加する家庭は、横浜市がHEMSや太陽光発電システムの導入を推進するために実施中の「横浜グリーンパワーモデル事業」の参加市民として、1万円の補助金を受けることができる。

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