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» 2012年10月15日 19時09分 UPDATE

法制度・規制:「グリーンエネルギー革命をロケットスタート」、野田首相が改めて強調

国のエネルギー戦略に関して賛否両論が渦巻く中、野田首相が「グリーンエネルギー革命」にかける強い意気込みを表明した。「原発に依存しない社会を一日も早く実現するために」と強調して、再生可能エネルギーの拡大と省エネルギーの推進を呼びかけた。

[石田雅也,スマートジャパン]

 野田首相は10月15日に都内で開かれた「朝日地球環境フォーラム2012」のオープニングスピーチにおいて、グリーンエネルギー革命で世界をリードしていく意気込みを語った。その目標に向けて「徹底した省エネ社会の実現」と「再生可能エネルギーの導入拡大」という2つの柱を思い切って進めていくことの重要性を強調した。

 首相は「進むべき道は明らかですが、その道のりがどれだけ険しいのか、実際に歩いてみなければ分かりません」と前置きしたうえで、LED電球など高効率照明の使用徹底、次世代自動車の普及拡大、住宅やビルの省エネ基準の強化と徹底、の3点を政策面で支援し、「省エネ大国・世界一」に磨きをかけていきたいと説明した。

 もう1つの柱である再生可能エネルギーの拡大に向けては、地熱発電の実用化を容易にする国公立公園内での規制改革、コストの安い風力発電の導入を促すための環境整備を進めるとともに、「海洋立国・日本にとって洋上風力にも期待が膨らむ」と語り、早期の実用化を推進する考えを明らかにした。

 これらの施策をまとめた「グリーン政策大綱」を年末までに策定して、「グリーンエネルギー革命を今からすぐにロケットスタートさせ、世界に誇る低炭素社会を実現していきたい」と力強く宣言した。

 その一方で、原子力発電によってまかなうことを想定していたCO2排出の抑制を代替するのは難しいことも認めた。高効率の鉄鋼プラントや石炭火力発電といった環境技術の海外展開を積極的に図り、世界全体のCO2排出量の削減を進めるという。日本の貢献分をCO2の削減幅に組み入れられる「二国間オフセット・クレジット制度」を活用できるように、インドネシアやベトナムなどとの交渉を加速させていく考えだ。

 おりしも自民党の安倍総裁が経済界や米国との連携を強化する狙いで、原子力発電を維持する方針を明確に打ち出している。次の衆議院議員選挙においては、民主党の原発ゼロ政策と自民党の原発維持政策がぶつかり合う可能性がある。国民の判断が我が国のエネルギー政策を大きく左右する局面が近づいている。

greenenergy.jpg 図1 政府による2030年の再生可能エネルギーの目標値(単位:億kWh)。出典:国家戦略室

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