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» 2012年11月26日 11時00分 UPDATE

蓄電・発電機器:停電時も途切れることなく電力を供給、産業向けの大型蓄電池

ピークシフトや停電時の備えのために大型の蓄電池を導入する企業が増えている。エリーパワーは蓄電容量が最大で60kWhとなる産業用蓄電池を開発し、発売する。停電時も途切れることなく電力を供給することが可能な点が特長。

[笹田仁,スマートジャパン]

 エリーパワーが開発した製品は「Power Storager 10」と呼ぶ大型のリチウムイオン蓄電システム。2012年12月中に発売する(図1)。

Eliiy_Power_Power_Storager_10_1.jpg 図1 エリーパワーの「Power Storager 10」

 Power Storager 10は、蓄電容量を15kWh、30kWh、45kWh、60kWhの4種類から選べるようになっている(図2)。4製品とも定格出力は10000W、単相2線の200V出力を持つ。価格は未定だが、15kWhの製品をおよそ1000万円、30kWhの製品をおよそ1500万円、45kWhの製品をおよそ2000万円、60kWhの製品をおよそ2500万円とすることを考えているという。

Eliiy_Power_Power_Storager_10_2.jpg 図1 4種類の「Power Storager 10」。蓄電容量は左から15kWh、30kWh、45kWh、60kWh

 Power Storager 10は設置方法を「常時商用給電」と「常時インバーター給電」の2種類から選択できる。このうち、常時インバーター給電を選択すると停電が発生しても、途切れることなく電力供給を続けられる。一瞬でも止められない機器を動かしている施設に向く機能だ。

 停電時の備えとしてはエリーパワーは災害が発生した時の対策本部に電力を供給することを想定しているという。具体的にはラジオ、テレビ、ノートパソコン、携帯電話の充電(合計で375W)に電力を供給する場合、蓄電容量が60kWhの製品なら48時間にわたって電力を供給できるとしている。太陽光発電システムからの電力を利用して充電する機能も備えているので、停電してもある程度の期間は太陽光発電システムからの電力を充電して利用できる。

 ほかの蓄電池と同じように、ピークカットという用途も想定している。安価な夜間電力を利用して充電し、昼間のピーク時に放電する。ピーク時に電力会社から受電する電力量を抑制でき、その結果電力会社との契約電力を抑えられる。

 エリーパワーは現在、Power Storager 10を「定置用リチウムイオン蓄電池導入促進対策事業費補助金」の対象とするよう経済産業省に申請している。対象となったら機器の購入にかかる費用と、工事にかかる費用(一部のみ)の1/3の補助を受けられる。個人が蓄電池を購入する場合は補助金の上限は100万円までとなるが、法人が購入する場合は上限は1億円となる。蓄電容量が60kWhの製品なら、機器の購入にかかる費用に対して833万円ほどの補助を得られる計算になる。

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