日本最大級の風力発電所建設計画が始動自然エネルギー

九州電力とその関連会社である九電工は宮崎県串間市に大規模な風力発電所を建設する計画を明らかにし、環境影響評価の作業に入った。出力が2MW(2000kW)〜2.5MW(2500kW)の発電機を27基ほど設置し、最大出力は60MW(6万kW)に達する見込みだ。

» 2013年01月08日 07時00分 公開
[笹田仁,スマートジャパン]
図1 九州電力と九電工による風力発電所の建設予定地。出典:九州電力

 建設予定地は宮崎県の南端にある串間市の南端近く(図1)。NEDO(独立行政法人 新エネルギー・産業技術総合開発機構)が公開している風況データによると秒速6m程度の風が期待でき、採算も見込める土地だ。

 現在、日本最大の風力発電所は電源開発が福島県郡山市で運営している「郡山布引高原風力発電所」で、その最大出力はおよそ66MW(6万5980kW)だ。今回の計画が順調に進み、出力2.5MWの発電機を27基設置できれば、最大出力はおよそ68MW(6万7500kW)となり、郡山布引高原風力発電所を超える規模になる。

 九州電力と九電工は環境影響評価を始めるにあたって、この事業を受け持つ事業会社「串間ウインドヒル株式会社」を2013年1月下旬に設立する。出資比率は九州電力が51%、九電工が49%。資本金は5000万円。

 環境影響評価は2013年から2016年まで続く。その結果、問題がなければ2016年に着工し、2019年に営業運転を開始する予定だ。九州電力と九電工による風力発電所の建設は、2008年に営業運転を始めた九州電力の「長島風力発電所(最大出力は約50MW)」に次いで2例目となる。

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