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» 2013年03月29日 11時00分 UPDATE

蓄電・発電機器:太陽光発電の効率を15%以上に、東芝が自社のメガソーラーで実現へ

火力発電と原子力発電を中心に電力システム事業を展開している東芝が再生可能エネルギーにも力を入れ始めた。2013年度からグループ企業を含めて全国の工場に相次いでメガソーラーを建設する。自社で開発した製品と技術を駆使して発電効率を15%以上に高める狙いがある。

[石田雅也,スマートジャパン]

 東芝がメガソーラーを建設するのは、原子力事業の拠点である横浜事業所(図1)のほか、兵庫県にある姫路工場と姫路半導体工場、エアコンを製造する東芝キヤリアの掛川事業所(静岡県)の4か所である。横浜事業所では4月1日から1.5MW(メガワット)の発電を開始する予定で、自社のパワーコンディショナーなどを導入して発電効率の最大化を目指す。

toshiba_yokohama.jpg 図1 横浜事業所の所在地と全景。出典:東芝

 横浜事業所のメガソーラーでは年間の発電量を200万kWhまで引き上げる。通常の太陽光発電システムでは発電効率が12%程度で、1.5MWの場合には年間の発電量は160万kWh前後になる。東芝が横浜事業所のメガソーラーで目指す発電効率は15%強になり、通常と比べて2割以上も発電量が増える。

 計画中の4か所のメガソーラーはそれぞれ1.5〜2MWクラスの規模を見込んでいて、合計すると6.5MWになる。すべて2013年度内に運転を開始する予定だ。このほかにも東京都と神奈川県の事業所に太陽光発電システムを設置して規模を拡大する。

 これまで東芝はグループ会社を通じて火力発電による電力供給事業を展開してきた。福岡県では「シグマパワー有明」が2005年から石炭による火力発電事業を開始している。2006年には山口県に「シグマパワー山口」を設立して石炭火力発電事業に着手する予定だったが、採算性の問題などを理由に計画途中で断念した経緯がある。

 さらに茨城県でも「シグマパワー土浦」がガスコージェネレーションによる発電事業を運営していたが、この事業からも最近になって撤退した。新たに開始する太陽光発電事業はシグマパワー土浦が「シグマパワー太陽光」に社名を変更して運営する。発電した電力の用途は明らかにしていないが、固定価格買取制度を通じて電気事業者に売却する可能性が大きい。

 東芝はメガソーラーの建設では東京電力の「扇島太陽光発電所」(13MW)を手がけるなど大規模プロジェクトの実績がある。自社のメガソーラーで高い発電効率を実証することで、今後の受注を拡大する狙いがある。

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