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» 2013年06月05日 07時00分 UPDATE

自然エネルギー:創業60年のタオルメーカー、日本で初めて風力エネルギーの認定企業に

タオルの生産地で有名な愛媛県今治市にある池内タオルが、国際的に権威のある風力エネルギーの推進団体「WindMade」から日本の企業で初めて認証を受けた。池内タオルは2002年から工場やオフィスで利用する電力をすべて風力発電でまかなっている。

[石田雅也,スマートジャパン]

 「WindMade」はベルギーのブリュッセルに本部を置く非営利団体で、国連の戦略プロジェクトである「Global Compact」や世界各国で環境保全活動を展開するWWF(世界自然保護基金、World Wildlife Fund)などが2011年に設立した。再生可能エネルギーの中でも風力を積極的に利用している企業や製品などを認定して普及を促進している。

 日本で初めてWindMadeの認定を受けた池内タオルは1953年に今治市で創業した老舗のタオルメーカーで、年商6億円、従業員30人の小さな企業である。いち早く2002年から工場やオフィスで利用する電力を100%風力発電に切り替え、「風で織るタオル」をキャッチフレーズに事業を展開してきた。今後は「WindMadeラベル」を使ったプロモーション活動が認められる(図1)。

windmade_sj.jpg 図1 池内タオルに付与された「WindMadeラベル」。出典:池内タオル
noshiro_sj.jpg 図2 能代風力発電所。出典:能代市環境産業部

 池内タオルは自社では風力発電設備を所有しないで、秋田県の能代市にある能代風力発電所(図2)から電力を購入する方法をとっている。2012年の電力購入量は23万kWhで、「グリーン電力証書」と呼ぶ購入方法を利用する。

 日本国内では電力会社や商社などの出資による「日本自然エネルギー」がグリーン電力証書を発行している。グリーン電力証書は風力、バイオマス、小水力、太陽光の4種類の再生可能エネルギーを日本自然エネルギーが調達して、企業や自治体に付加価値を乗せた価格で販売する仕組みだ(図3)。利用者は4つの再生可能エネルギーごとに特定の発電所を選ぶことができる。

green_sj.jpg 図3 「グリーン電力証書」の仕組み。出典:日本自然エネルギー

 実際には企業や自治体は電力会社から供給を受けるが、通常よりも高い価格の電力を日本自然エネルギーから購入することで、グリーン電力証書を受け取る。企業や自治体は証書に記載された購入電力量に応じて、環境活動におけるCO2削減量に含めることができる。

 2012年3月末時点では、ソニーが5650万kWhにのぼる電力を風力とバイオマスで購入して、グリーン電力証書の利用企業では最大である。すでに欧米では再生可能エネルギーの導入状況が企業のブランドイメージにも影響し始めていて、IT企業を中心に風力や太陽光などの利用量を増やす動きが急速に進んでいる。

 WindMadeの認定を受けるためには、自家発電、外部調達、グリーン電力証書購入、の3つの方法のいずれかを採用して、電力使用量の25%以上を風力発電でまかなう必要がある。最近では米国の携帯電話メーカーでグーグルの傘下にあるモトローラモビリティが66%の利用率でWindMadeの認定を受けている。

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