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» 2013年06月13日 09時00分 UPDATE

エネルギー管理:楽天や大塚商会がデマンドレスポンスを広める、関西電力管内の企業にBEMSを導入

関西電力は政府の予想によれば今夏の電力需給予備率が3.0%と9電力では最も低い。BEMSアグリゲーターであるベンチャー企業、洸陽電機は、楽天、大塚商会と協業し、関西電力管内の企業に対してネガワットソリューションを広げていく。節電に対する報奨金が電力会社から得られるというものだ。

[畑陽一郎,スマートジャパン]

 夏が近づくにつれ、消費電力の引き下げに役立つサービスが次々と登場している。特に関西電力管内と九州電力管内に集まっている。政府の予測した今夏の電力需給の予備率がいずれも3%台と低いからだ。関西電力、九州電力とも2013年5月に「節電アグリゲータ」を募集した。

 この取り組みでは、ビル向けエネルギー管理システム(BEMS)の利用が前提となる。通常は電力会社と高圧受電契約を結んだ顧客の間には節電を進める仕組みがない。ここに節電アグリゲータ(BEMSアグリゲータ)が入り、ビルの空調や照明の電力を調整する。

 電力会社から翌日の需給ひっ迫の知らせを受け取ったBEMSアグリゲータが負荷調整を進める。具体的にはBEMSアグリゲータが契約を結んだ顧客に対して、消費電力抑制の依頼を出し、リアルタイムで消費電力を遠隔監視する。消費電力が十分調整できなかった場合は直接、照明などを遠隔調整するという仕組みだ。

楽天と大塚商会が参加

 神戸市に本社を置くベンチャー企業、洸陽電機は、環境共創イニシアチブ(SII)が公募したエネルギー管理システム導入促進事業費補助金(BEMS)において、BEMSアグリゲータに採択された企業だ。同社は既に2012年7月に関西電力からBEMSを活用した節電対策業務を受託している。今後は、九州電力管内や東京電力管内を合わせ、全国で500件の施設に対してデマンドレスポンス事業を実施する計画だ。

 2013年6月には洸陽電機が楽天、大塚商会と協業することを発表、関西電力管内で実施を予定する節電アグリゲータ事業を進める。3社で電力のピーク需要をより強力に抑制する。

 楽天は洸陽電機と協力して楽天トラベルの契約施設向けにBEMS導入に基づくネガワットソリューションを提案していく。ネガワットとは節電した電力量を、あたかもユーザーが発電したかのように扱い、電力会社が報奨金を支給する制度だ。大塚商会の取り組みも同様だ。楽天トラベルや大塚商会の取引先から見ると、節電に協力することで、月額の電気料金が下がるだけでなく、報奨金も得られる。昨今の電気料金値上げに一部対抗できる。

 なお、洸陽電機は2013年3月にSIIが公募したスマートマンション導入加速化推進事業費補助金(MEMS)においてMEMSアグリゲータとして採択されている。今後はMEMSについても各社と協業していく予定だ。楽天はMEMSについても洸陽電機と協業を進める予定である。

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