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» 2013年06月24日 09時00分 UPDATE

自然エネルギー:天然ガススタンドに「水素」を併設、東京ガスが首都圏で2カ所建設

燃料電池車に向けた水素ステーションの建設が続いている。東京ガスは実証事業に続き、2013年からは一般商用の水素ステーション建設に乗り出す。特徴はトラックなどが利用する天然ガスステーションに併設することだ。

[畑陽一郎,スマートジャパン]

 水素ステーションの建設が相次いでいる。2015年にトヨタ自動車、日産自動車、ホンダが一般向けに水素を燃料とする燃料電池車(FCV)を発売するため、インフラ整備が欠かせないのが理由だ。現在は、FCVが走行する際に必要な重要拠点を埋めるというよりも、まずは設置しやすい地点に配置するという段階にある。水素を供給する手法はさまざまだ。どの方式が最も効率的なのかは、運用しなければ分からない。

 ガソリンスタンドと併設する(関連記事)手法や、そもそも水素をスタンド内で製造する手法(関連記事)などさまざまな取り組みが進行中だ。

 東京ガスは都内の2カ所で水素ステーションの実証事業を進めてきた。「羽田水素ステーション」(大田区、図1)と「千住水素ステーション」(荒川区)である。

yh20130624TG_Senju_500px.jpg 図1 羽田水素ステーションの外観。出典:東京ガス

 2013年には新たに天然ガススタンド併設型の水素ステーションの展開を始める。同社によれば、天然ガスと併設する一般商用の水素ステーションとして日本初の試みだという*1)

 天然ガススタンドは天然ガス車(NGV、CNG)に天然ガスを供給する施設。例えば東京都内には30カ所以上、一都六県には約100カ所のスタンドがある。今回の水素ステーションのノウハウはこれらの天然ガススタンドにも応用可能だろう。

yh20130624TG_map_250px.jpg 図2 新設する水素ステーションの位置

 新たに建設するのは、「浦和水素ステーション(仮称)」と「練馬水素ステーション(仮称)」(図2)。練馬の建設を2013年7月に開始、浦和は2013年秋に着手する。いずれも2015年に運営を開始する予定だ。それぞれ経済産業省の「水素供給設備整備事業費補助金」を受ける*2)

 浦和、練馬とも、1時間に300Nm3の水素充填能力をもち、現在標準的な70MPaの圧力で充填可能だ。FCV1台当たり3分程度で充填が完了する。

 異なる点もある。浦和はオンサイト方式で水素を供給する。つまりステーション内に水素製造装置を備えており、都市ガスから水素を作り出す。練馬はオフサイト方式であり、外部の水素供給センターから水素を運び入れる。

*1) 羽田水素ステーションも日本初の天然ガススタンド併設型水素ステーションとうたっているが、一般商用ではなく、羽田空港・成田空港と都心間を走行する燃料電池ハイヤーの定期運行実証事業に使われている。
*2) 補助金の交付審査を行う次世代自動車振興センターによれば、東京ガスの2件の他、岩谷産業が5件、豊田通商と日本エア・リキードが共同で2件、JX日鉱日石エネルギーが10件、同時に補助対象に選ばれている。地域別では愛知県が6件、東京都が4件、埼玉県と神奈川県が3件ずつ、千葉県と兵庫県、福岡県が各1件だった。

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