太陽電池の生産から売電へ、温水機器メーカーが兵庫県で自然エネルギー

温水・空調機器関連のノーリツが大規模な建物の屋根を中心に太陽光発電システムを利用した売電事業に乗り出した。兵庫県加古川市と神戸市で合計約2MWのシステムを導入する。

» 2013年07月18日 11時00分 公開
[畑陽一郎,スマートジャパン]
図1 加古川工場(左)と六甲アイランドの位置

 温水・空調関連機器の製造・販売を手掛けるノーリツは、太陽光発電による売電事業に乗り出した。まず兵庫県加古川市と神戸市の2カ所で導入を始める。

 同社は2011年に加古川事業所で10MW規模の太陽電池モジュールやパワーコンディショナーなどの部材を生産可能な組み立てラインを設置。現在は太陽熱利用システムや高効率給湯器と組み合わせた製品など住宅用、企業用の太陽光発電システムを販売している。これまでも社内の10拠点以上に約900kWの太陽光発電システムを導入済みだ。

 2013年7月18日から売電を開始したのは、同社の加古川工場の屋根に設置した太陽光発電システム「加古川事業所太陽光発電所」(図1、図2)。工場の倉庫建設と合わせ、約3億円を投じて太陽電池モジュールを3カ月間で4095枚設置した。設置した屋根の面積は6702.7m2

 システムの出力は982.8kWh、年間69万9538kWhの発電量を計画する。全量を固定価格買取制度(FIT)により、関西電力などの電気事業者に売電し、年間約3000万円の売電収入を見込む。

図2 加古川工場の屋根に設置された太陽光発電システム。出典:ノーリツ

 次に、神戸市が所有する「六甲アイランド地区航空貨物上屋」(神戸市東灘区)にメガソーラーを導入する。建物の屋根を借り受け、屋根面積約2万4000m2のうち、9475m2に太陽電池モジュール4942枚を用いた出力1.2MWのシステムを導入する。2013年1月に着工、2013年夏に売電事業を開始する予定だ。年間発電量約120万kWhを見込む。全量をFITにより関西電力などの電気事業者に売電する。

【訂正】 記事の掲載当初、本文中で売電先を「関西電力」としていましたが、これは「関西電力を含む電気事業者」の誤りでした。お詫びして訂正いたします。上記記事はすでに訂正済みです。

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