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» 2013年09月12日 15時00分 UPDATE

電気料金を安くする5つのステップ:もっとスマートに節電しよう!(2)機器を買い替える

節電対策の第2ステップとして検討したいのは、大量の電力を消費する機器の買い替えだ。空調・照明・OA機器のいずれも、新しい製品に買い替えると電力の使用量が半分以下になると考えてよい。地道な対策を積み重ねるよりも、手っ取り早く節電ができて、電気料金も安くなる。

[石田雅也,スマートジャパン]

連載第1回:「空調と照明に絞る」

 どのような種類の電気機器であっても、古い製品と新しい製品では消費電力に大きな差がある。新製品には節電のための機能が加えられているほか、内蔵する部品の性能や消費電力が技術革新によって常に改善されているからだ。

空調機器は10年間のコストを比較

 業務用エアコンで最大手のダイキン工業によると、15年前の機種を使い続けた場合と最新の機種では、年間の消費電力に5倍の開きがある(図1)。古いオフィスビルでも空調機器を最新の製品に入れ替えれば、電力の使用量が大幅に減ることは確実だ。

daikin_aircon_sj.jpg 図1 業務用エアコンの年間消費電力。2012年に発売した新製品と1997年の製品を比較。出典:ダイキン工業

 業務用の空調機器は一般に10年が買い替えの目安と言われているが、それ以上の長期にわたって使い続けるケースは珍しくない。買い替え時のコストと電気料金の削減額を比較して、10年程度で採算が合えば、早めに買い替えるのが得策だろう。

 空調機器の消費電力を比較する指標として、「APF」と「COP」の2種類がある。APFのほうが新しい指標で、COPよりも実際の利用状況に近い条件で通年の電力使用量を評価することができる。COPは1998年から、APFは2006年から、空調機器の新製品に表示することが義務づけられた。

 COPとAPFは評価方法が違うために、両者の数値を厳密に比較することはできない。それでも古い製品から新しい製品に入れ替えた場合に、電力の使用量をどのくらい削減できるかは大まかにわかる。使用中の空調機器が2006年以降の製品であれば、APFの数値を見て最新製品と正確な比較が可能だ。

寿命が長いLED照明はメリット十分

 空調機器に比べると、照明機器を買い替える判断は簡単にできる。LED照明の消費電力は蛍光灯の半分程度で済み、寿命は3倍以上も長い(図2)。製品の消費電力をもとに年間の電気料金の差を計算できるので、あとは機器の購入費と寿命を考慮して1年あたりの総コストを算出すればよい。

panasonic_led_sj.jpg 図2 直管型のLED照明と蛍光灯の消費電力。出典:パナソニック

 通常のオフィスや工場であれば、LED照明に切り替えたほうが年間の総コストは安くなる。LED照明を取り付けるために工事が必要なケースもあるが、その費用を含めても蛍光灯を使い続けるよりコストは下がる。LED照明が出始めたころと比べて現在では価格も安くなり、買い替えるメリットは十分に大きくなっている。

パソコンも5年前と比べて消費電力が半減

 空調と照明に次いでオフィスの電力使用量の多くを占めるのが、パソコンをはじめとするOA機器である。パソコンも5年前の製品を最新の機種に買い替えると消費電力は半減する(図3)。さらにデスクトップ型とノート型では消費電力が2倍くらい違う。電気料金を安くするためには、ノート型の比率を増やすことが効果的だ。

fujitsu_pc_sj.jpg 図3 パソコンの消費電力。2013年に発売した新製品(Windows7搭載)と2008年の製品(Windows XP搭載)を比較。出典:富士通

 同様に複合機の消費電力も5〜6年のあいだに半減している(図4)。ただし複合機の場合は年間に消費する電力量がさほど多くないため、買い替えによって電気料金を削減できる額は小さい。古い機種でも印刷時などを除くと消費電力は少なくて済む。

ricoh_mfp_sj.jpg 図4 複合機の年間消費電力。2012年に発売した新製品と2006年の製品を比較。出典:リコー

 とはいえ空調からOA機器まで、電力の使用量は利用条件によって大きな差が生じる。実際に各機器がどのくらいの電力を使っているかを常にシステムで監視できるようにすることが、節電対策を適切に実施するためには重要だ。次回は第3ステップとして、システムを使って自動化する方法を解説する。

連載第3回:「システムで自動化する」

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