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» 2014年03月20日 16時40分 UPDATE

電気自動車:角を曲がる動作が面白い、トヨタの超小型EVが首都圏を走る

トヨタ自動車は1人乗りの電気自動車「TOYOTA i-ROAD」のモニター調査を2014年3月から同6月まで東京都と神奈川県で進める。カーブを曲がるときに車体を自動的に傾ける「アクティブリーン機構」を備えた超小型EVである。

[畑陽一郎,スマートジャパン]

 トヨタ自動車は2014年3月26日から同6月初旬にかけて、パーソナルモビリティ「TOYOTA i-ROAD」(i-ROAD)のモニター調査を実施すると発表した(図1)。

yh20140320i-ROAD_colors_590px.jpg 図1 「TOYOTA i-ROAD」の外観、愛知県の事例では白1色だったが、首都圏では5色に増やした。 出典:トヨタ自動車

 東京都や神奈川県の一戸建てやマンションに居住する20人を対象とする。性別や家族構成、二輪車の所有など属性を変えて調べる。20人のうち5人は、自動車以外を専門とする有識者から選んだ。モニター調査では各家庭に2週間程度、i-ROADを置き、日常的な使い勝手を検証する。

 ふだんの生活での使用感や満足感、都市部での使い勝手、目的地の選択に与える影響や行動変化を見る。「新しいタイプの車なので、例えば都心にもクルマで出てみようといった行動が考えられる」(トヨタ自動車)。

 なお、i-ROADを公道で走らせるプロジェクトでは愛知県豊田市が先行している*1)。同市で実証運用中の都市交通システム「Ha:mo(ハーモ)」は100台以上の超小型EVをシェアリングするサービス。21カ所の車両ステーションで車の貸し出し、返却を行う。ここで、2014年3月からi-ROADを選択できるようになった。

*1) 経済産業省の「次世代エネルギー・社会システム実証事業」として採択を受け、「豊田市低炭素社会システム実証プロジェクト」の一環として、2012年10月に豊田市で実証運用を開始した。

i-ROADとはどのような車なのか

 i-ROADの始まりは2013年3月にスイスで開催された「第83回ジュネーブ国際モーターショー」に出展されたコンセプトカーである(関連記事)。

 最大の特徴は、カーブを曲がるときに車体を自動的に傾ける「アクティブリーン機構」を取り入れたことだ。車速やステアリング入力量に基づき、内側の車輪を後方に引き、外側の車輪を前方に出すことで、車体を傾ける(図2)。最小回転半径は3.0mと小さい。「直進している際、道路の凹凸で片方の車輪が乗り上げた際にもアクティブリーン機能で吸収できる」(トヨタ自動車)。

yh20140320i-ROAD_activelean_590px.jpg 図2 アクティブリーン機構が動作しているところ 出典:トヨタ自動車

 コンセプトカーから実際に公道を走ることができる車へと改良する際、幾つかの変更を加えた。2人乗りを1人乗りに変え、全幅を1.7倍程度広げ、最高速度を45km/hから60km/hに高めた(図3)。モーター出力も2kW×2個から1.9kW×2個に変えている*2)

 i-ROADの寸法は全長2345mm、全幅1455mm、全高1455m。ホイールベースは1695mm(ただし後輪は1輪)、空車重量は300kg。リチウムイオン蓄電池で駆動する電動モーターを2個搭載し、一充電当たり最大50km走行できる(30km/hで定速走行した場合)。

*2) 「愛知県や首都圏で走るi-ROADのモーターの定格出力は0.295kW×2個となっている。これは国土交通省の規制により、0.6kW以下としなければならないためだ。ただし、モーター自体は欧州のものと同じである。欧州では最大連続定格出力1.9kWと表現している」(トヨタ自動車)。

yh20140320i-ROAD_front_590px.jpg 図3 1人乗りのデザインを採用 出典:トヨタ自動車

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