ホームセンター12カ所の屋根で太陽光発電、売電収入でLED照明に切り替えスマートショップ

全国46都道府県にホームセンターを展開するコメリが12カ所の大型店舗の屋根で太陽光発電を実施する。2015年3月までに設置を完了して、メガソーラーをはるかにしのぐ9.2MW(メガワット)の発電能力を発揮する予定だ。売電収入はLED照明の導入など店舗の節電対策に振り向ける。

» 2014年04月08日 11時00分 公開
[石田雅也,スマートジャパン]

 全国で1000店舗を超えるホームセンターを運営するコメリでは、施設の屋根の面積を合計すると185万平方メートルに及び、東京ドーム40個分の広さになる。このスペースを活用して太陽光発電事業を加速させる。茨城県など4カ所にある物流センターの屋根で合計3.3MW(メガワット)の発電を開始したのに続けて、日照時間の長い地域にある大型店舗の屋根でも太陽光発電を実施する計画だ(図1)。

図1 「茨城流通センター」の太陽光発電設備。出典:コメリ

 12カ所の店舗を合計すると発電能力は9.2MWになり、年間の発電量は一般家庭で2600世帯分に相当する。すでに千葉・滋賀・奈良・愛媛・福岡・熊本の6県にある大型店舗で稼働を開始したほか、2015年3月までに宮城・和歌山(2店舗)・福岡・佐賀・熊本の6カ所の店舗でも発電を開始する予定だ。

 総事業費は約21億円を想定している。発電した電力は全量を売却して、年間に3億円を超える収入になる見通しである。土地代がかからないことから、運転維持費を含めても7年程度で投資を回収できる。売電による収入は店舗の照明をLEDに切り替えるなどの節電対策に振り向ける方針で、太陽光発電の拡大と合わせて環境負荷の軽減を図る。

 コメリは2014年3月末時点で全国に1150店舗を展開している。このうち売場面積が2800坪以上の大型店舗を「パワー」と呼んでいて、現在は28カ所にある。太陽光発電はパワー店舗を中心に実施していく。

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