オリックスが太陽光で400MWを狙う、屋根設置でも100MW自然エネルギー

大規模太陽光発電システムを計画するオリックスは、メガソーラーで140MW、倉庫などの屋根に27MWのプロジェクトを進行中であり、顧客企業向けの支援サービスとしても92MWを販売した。メガソーラーと屋根向けに3年間で400MWの設置を狙う。

» 2013年07月01日 13時00分 公開
[畑陽一郎,スマートジャパン]

 オリックスは2013年6月28日、太陽光発電事業の現状を公開した。同社の太陽光発電関連事業は大規模であり、3種類に分かれている。地上に設置する大規模太陽光発電(メガソーラー)事業(図1)と、屋根設置型太陽光発電事業、太陽光発電システムの販売事業である。

図1 香川県三豊市のメガソーラーの完成予想図。出典:オリックス

 開発中のメガソーラーを図2に示した。プロジェクトは19道県にまたがる28カ所あり、合計出力は143.2MW、年間予想発電量は15766万kWhだ。地域別では北海道の49.4MW(3カ所が)最大、次いで鹿児島県の18.8MW(3カ所)、福岡県の14.2MW(3カ所)である。

 28カ所のプロジェクトのうち、最も早く完成するものは2013年7月のプロジェクト(福岡県、1.2MW)である。2013年中に10カ所、2014年中に17カ所、2015年中に1カ所の完成を予定する。

 同社は2012年11月末にその時点のメガソーラープロジェクトの現状を発表している。鹿児島県の3か所、18.4MWを筆頭に全国17カ所で合計81.6MWのメガソーラーを開発中であった。約半年で11カ所、61.6MW分が増えた計算である。

 同社は今後、2013年3月期から3年間でメガソーラー事業の合計出力を300MWまで伸ばす計画だ。

図2 開発中のメガソーラープロジェクト。出典:オリックス

 なお、図2にある(*1)はシャープとの共同事業、(*2)はオリックス・ゴルフ・マネジメント合同会社が事業主、(*3)は九電工との共同事業、(*4)はキューコーリース、九電工との共同事業、(*5)はキューコーリース、九電工、JFEエンジニアリングとの共同事業である。

屋根設置型で100MWを計画

 2番目の太陽光発電事業である屋根設置型のプロジェクトでは全国49カ所、合計27.2MWが進行中だとした(図3)。2012年度販売ベースの年間予想発電量は2800万kWh。メガソーラーの28カ所と屋根の49カ所を合わせた年間予想発電量として18566万kWhを見込み、これは一般家庭の年間消費電力量に換算すると5万1570世帯に相当するという。

 同社は2013年3月期から3年間で屋根設置型の合計出力を100MWまで高める計画である。

図3 飲料メーカーの工場屋根に設置した太陽光発電システムの例。出典:オリックス

 3番目の太陽光発電システムの販売事業とは何だろうか。これは顧客企業が自社工場や倉庫などを活用した太陽光発電を試みる際、ファイナンスや設置工事、設備認定などのシステム導入に必要なサービスをオリックスが販売する事業だ。この部門では2013年3月期に92MWを販売しており、メガソーラーに次ぐ勢いがある。

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