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» 2015年03月25日 09時00分 UPDATE

自然エネルギー:水流の落差1.5メートルでも発電、東京都心でLED街路灯をともす

東京23区で初めての小水力発電設備が運転を開始した。多くの川や運河が流れる江東区が再生可能エネルギーのシンボルとして導入したもので、親水公園にかかる橋の下に発電機を設置した。水流の落差は最大1.5メートル、発電能力は1.1kWながら、24時間運転で街路灯などに電力を供給する。

[石田雅也,スマートジャパン]

 都心で実施する小水力発電として注目を集めていた「江東区(こうとうく)マイクロ水力発電施設」が3月18日に完成した。東京湾に面した平坦な土地でも水が豊富な自然環境を生かして、再生可能エネルギーの導入が可能なことをアピールする狙いだ。発電した電力は周辺のLED街路灯や発電状況を示す表示モニターに供給する(図1)。

koto2_sj.jpg 図1 「江東区マイクロ水力発電施設」の表示モニター。出典:江東区環境清掃部

 発電設備を設置した場所は、江東区内を南北に流れる横十間川(よこじっけんがわ)にかかる水門橋の下である(図2)。この水門橋の上流側と下流側は治水対策によって落差が生じる構造になっている。最大で1.5メートルになる落差を利用して発電する。落差の低い水流でも発電しやすい縦軸クロスフロー式の水車を採用した。

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koto4_sj.jpg 図2 マイクロ水力発電設備を設置した「横十間川親水公園・水門橋」(左上)、縦軸クロスフロー式の水車発電機(右上)、水流と発電のイメージ(下)。出典:江東区、三菱電機プラントエンジニアリング

 発電能力は1.1kWで極めて小さい。一般に発電能力が1000kW以下の場合に小水力発電、その中でも100kW以下をマイクロ水力発電と呼ぶことが多い。小さな発電能力でも街路灯やモニターの電力源として利用できることを実証した。

 江東区は東京23区で初めてマイクロ水力発電の導入プロジェクトを2012年度に開始して、区内9カ所の候補地点の中から24時間運転が可能な横十間川親水公園の水門橋を実施場所に選んだ。ただし横十間川は東京湾に近く、流れる水は淡水と海水が混在している(図3)。塩分濃度が20%を超えるため、発電機に塩害対策を施して効果を検証する予定だ。

koto3_sj.jpg 図3 マイクロ水力発電施設の所在地。出典:江東区環境清掃部

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