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» 2015年09月02日 15時00分 UPDATE

蓄電・発電機器:水素燃料市場は2030年までに66倍へ、水素ステーションは政府計画の遅れを予測

調査会社の富士経済は日本国内の水素燃料関連市場に関する調査結果を発表。2014年度の市場規模は83億円にとどまるが、2030年度には5447億円規模にまで拡大すると予測。水素ステーションの整備台数については、2016年度末までに累計約100件が設置されると予測している。

[陰山遼将,スマートジャパン]

 富士経済は2015年8月27日、水素燃料と水素ステーションの関連機器、水素輸送用機器、車載機器関連、水素発電、再生可能エネルギー由来の水素製造装置などの水素燃料関連市場の国内市場調査結果を発表した(図1)。

rk_150901_suiso01.jpg 図1 今回の調査対象 出典:富士経済

 2014年度の水素燃料関連市場は83億円で、水素ステーションおよび関連機器が81億円と大半を占めた。2014年12月にトヨタ自動車の燃料電池車「MIRAI(ミライ)」の市販がスタートしたが、それに伴う経済産業省などの水素供給設備設置補助事業が後押しし、2015年度が水素ステーションの設置ピークになると予想している。補助事業が落ち着く2016年度以降は水素ステーションの新規設置が一度鈍化するが、2018年度より再び拡大するとしている。

 水素ステーションの設置台数について、政府は2015年度末までに4大首都圏を中心に100カ所整備する方針を示している。しかし今回の調査結果では2016年度末までに累計約100件となっており、政府計画より約1年遅れるという予測だ。その後については補助事業が落ち着く2016年度〜2020年度にかけての新規設置は20件前後にとどまるが、2020年ごろに燃料電池車の量産モデルの販売が始まれば、その後市場は大きく拡大するとしている。2030年度には累計で1000件弱の水素ステーションが設置されると予測しており、同年の水素ステーション関連市場は2014年度比5.9倍となる479億円に拡大するという予測だ。

2020年度以降は水素発電や車載機器関連がけん引

 2020年度に入ると水素発電や車載機器関連が拡大し、水素発電は安価な水素の輸入が始まることで大手事業者による水素サプライチェーンが確立するとしている。車載機器関連市場の拡大要因として、「東京オリンピック・パラリンピック」を契機とした燃料電池車の普及に伴う需要増加を挙げている。

 2030年度は引き続き水素発電、車載機器関連などを中心に各市場が大きく拡大し、水素燃料関連市場は5447億円規模になるという予測だ(図2)。2014年度における水素燃料そのものの市場規模は0.1億円とまだまだ小さい。その後2018年度頃までも数億円規模の市場にとどまるが、2020年度以降は水素発電と燃料電池車の市場拡大に伴い拡大していき、2030年には796億円規模にまで成長すると予測している。

rk_150901_suiso02.jpg 図2 国内の水素燃料関連市場の推移 出典:富士経済

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