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» 2016年03月23日 15時00分 UPDATE

省エネ機器:太陽電池とHEMS搭載住宅の6割が「ネットゼロ」、年間光熱費で9万円プラスに (1/2)

積水化学工業は、同社が販売した太陽光発電システムとHEMS搭載住宅、3078世帯を対象に、ゼロエネルギーの達成度の調査を行った。その結果、59%がゼロエネルギーを達成していることが明らかとなった。

[三島一孝,スマートジャパン]

 積水化学工業では、1997年以降太陽光発電システム(PV)搭載住宅を積極的に展開。2003年に光熱費ゼロハイム、2012年には大容量PV、蓄電池、HEMS(ホームエネルギーマネジメントシステム)の3点セットを標準搭載した「進・スマートハイム」を発売。2013年に標準的な規模の建物でもゼロエネルギー(使用エネルギーゼロ)を実現できる「スマートパワーステーション」シリーズ、2014年には電気自動車と連携した「VtoHeim」シリーズを投入するなど、スマートハウス分野に積極的に取り組んできた。

 今回の調査は、これらの導入実績を元に、2014年1〜12月に入居済みの太陽光発電システム搭載セキスイハイムのうち、3078邸の2015年1〜12月の消費電力量・発電電力量・電力量収支について、設置されているコミュニケーション型HEMS「スマートハイム・ナビ」のデータを活用し分析を行ったものである。

独自の「家電込みゼロエネルギー」を設置

 家庭での電力消費量の削減については、2020年から標準的な新築住宅においてZEH(ネットゼロエネルギーハウス)が義務付けられるなど、大きな注目を集めている。

 ZEHは、2015年12月に「ZEHロードマップ検討委員会」により、ZEHの定義が明確化された(関連記事)。定義としては「運用時ではなく設計時で評価する」とされ、また、ZEHの判断基準の条件となる基準一次エネルギー消費量、設計一次エネルギー消費量の対象は「暖冷房、換気、給湯、照明とする」(家電消費量は含まない)などとなっている。

 一方で積水化学工業では、2010年から「PV搭載住宅の電力量収支実邸調査」を実施してきた。これはPVの運用実績によりその貢献度合いを推し量るものだが、ZEHの定義前から行っていたため一部で定義が異なる点が存在する。異なる点は「運用時の評価」と「家電も含めたエネルギー収支」(=家電込みのエネルギー収支)で、「運用時の評価」には「家電込みのエネルギー収支」が不可欠のため、今回の同社調査では国のZEH判断基準の定義に準拠した評価と、当社独自の「家電込みエネルギー収支(運用時)」による評価を加えて実施している。具体的には「家電込みゼロエネルギー」「ZEH相当」「Nearly ZEH相当」「非ZEH」の4つの区分でゼロエネルギー達成度を評価している(図1)※)

※)ZEH相当、Nearly ZEH相当とも、国のZEH判定に使う計算式を準用。また、今回の調査では家電消費電力を分離して測定できていないので、省エネルギー基準における家電消費電力相当(120平方メートル以上の住宅で年間2173キロワット時)を使ってゼロエネルギー達成度を計算

photo 図1 積水化学工業のゼロエネルギーの基準 出典:積水化学工業
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