自社ビル内に小型水素ステーション、ホンダが都内初蓄電・発電機器

ホンダは独自開発の小型水素ステーションを東京都内の青山本社ビルに設置した。同時に太陽光発電システムも導入し、燃料電池車に対してCO2フリーな水素を供給する。

» 2016年05月12日 11時00分 公開
[濱口翔太郎スマートジャパン]

 ホンダが青山本社ビル(東京都港区)に設置したスマート水素ステーション(SHS)が、2016年5月11日より稼働を開始した。自社ビル内におけるSHSの設置は、都内の商業施設としては初の事例となる。

図1 ホンダの青山本社ビルに設置したSHS(クリックで拡大)

 SHSは主要機器を7平方メートル程度のユニットにまとめた小型の水素ステーション。独自に開発した高圧水電解システム「Power Creator」を採用しており、高効率の水素製造能力を備えている。今回は水素製造の際に必要な電力をまかなうため、青山本社ビルに太陽光発電システムも同時に設置した。これにより、燃料電池自動車(FCV)へのCO2フリーでの水素供給が可能となった。 

 水素の製造能力は24時間で最大1.5キログラム、製造圧力は40MPa(メガパスカル)で、SHS内の水素タンクに貯蔵できる。最大貯蔵量は約19キログラム。製造した水素は当面は自社で保有するFCVへの充填(てん)に使用するため一般のFCVユーザーは利用できないが、将来は地産地消の水素として幅広い活用を目指すという。

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